みんな手探りオンライン資格確認〜お医者さんは、なやんでる。 第148回 〜

第148回 「みんな手探りオンライン資格確認」

お医者さん
お医者さん
病院でもマイナンバーカードのトラブルが多発しているらしい。まあ、私自身もまだピンとこないんだ。お年寄りはなおさらだろう。
お医者さん
お医者さん
とはいえ、オンライン資格確認は義務化されてしまったし、避けては通れない道か。
オンライン資格確認に関するトラブルは本当に多いみたいですね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
本当にね。保険情報の紐づけが間違っているケースが多いらしい。……って、君は一体?
初めまして。ドクターアバターの絹川と申します。お医者さんの様々な相談に乗りながら「アバター(分身)」としてお手伝いをしている者です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
へえ、医者のアバター、か。私にもそんな存在がいてくれたらな。それはそうと、実際他のクリニックではオンライン資格確認の運用はどうしているの?
そうですね。結論から言えば「まだまだ手探り状態」という感じでしょうか。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
まあ、そりゃそうか。いきなり義務化だ、今すぐ変えろと言われても困ってしまう。
いちおう経過措置は設けられていますから、そこで何とか慣れてくれって話なんでしょうね。ともあれ、最初の情報紐づけの段階でこうもトラブルが起きると、先は思いやられると言うか。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
まあ、手入力で紐づけている以上、ミスはなくならないだろうな。問題はミスが起きた時にどう対処するか、だ。
現状だと、別人の情報が表示された場合には「資格確認コールセンター」というところに連絡することになっていますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど。一応は手を打ってあるわけか。ともあれ、問い合わせが殺到していて全然繋がらない、なんてことにもなりそうだが。
確かに。そういう意味でも、当面はマイナンバーカードだけでなく、今までの保険証も持ってきてもらった方がいいでしょうね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうせざるを得ないね。しかし、それなら最初から前の保険証のままでいいじゃないか、と思ってしまうね。テクノロジーで便利になるどころか、むしろ不便の原因になっている。
しかも、オンライン資格確認は、月1回の確認でよかった今までの保険証と違い、毎回確認する必要がありますから。マイナンバーカードを使って患者さんご自身で認証してもらえるならまだしも……
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
今までの保険証をスタッフが受け取って確認するとなると、単純に作業量アップになってしまうわけだ。
仰る通りです。そもそも、顔認証カードリーダーの使い方が分からなかったり、認証でエラーが出てしまったりすれば、結局は現場のスタッフが対応するしかありませんから。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ……その様子が目に浮かぶようだよ。特にうちは高齢の患者さんがほとんどだから。
しかもマイナンバーカードって、そのカード表面に保険の記号・番号は記載されていないんですよね。トラブル時には本人がマイナポータルから記号・番号を確認してもらうことになるんでしょうけど……それがスムーズにいくとも思えなくて。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
はぁ……まったく頭が痛い。必要な変化なのだと納得しようとはしているが、もう少し現場のことを考えてもらいたいもんだ。
他のクリニックの先生たちも、基本的には同じように感じられていると思いますよ。とはいえ、なんとか対応していくしかない。それで最初にお伝えしたように、手探り状態であれこれ試している状況なんでしょう。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
まあ、確かにやるしかないものな。できるだけ効率的で負荷の少ない運用方法を見つけなければ。
そうですね。少しずつノウハウも共有されるでしょうし、今よりはいろいろやりやすくはなっていくとは思います。何か新しい情報が入ったらお伝えしますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、そうしてくれるとありがたい。オンライン資格確認を本格的に取り入れるときは相談に乗ってくれるかな。
もちろんです!お気軽にご連絡下さいませ!
絹川
絹川

 

 

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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