第17回 「神龍」や「屋台」を作るクリエイティブ課

この対談について

“生粋の商売人”倉橋純一。全国13店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。

第17回 「神龍」や「屋台」を作るクリエイティブ課

安田

倉橋さんのX(Twitter)を見ていて、すごく面白そうな部署があるなぁ、と思っていて。巨大な神龍みたいなものを作ったり。


倉橋

はい。万代には「クリエイティブ課」という部署があって、毎日あれこれ面白いものを作っています。

安田

クリエイティブ専門の部署を作っているのがすごく新鮮で。けっこうな人材を投入して、コストも時間もかけているように見えますし。


倉橋
私たちのお店は「エンタメショップ」なので、それを演出するクリエイティブにはかなり力を入れています。店舗の内装もシーズンごとに作り替えますしね。
安田
確かに店舗の装飾っていつの間にか変わってますもんね。ハロウィンが終わったと思ったら、あっという間にクリスマス仕様に変わったりして。

倉橋
そうそう。そういうのを内装業者さんに頼む会社も多いんですが、うちはより臨機応変に対応したいので、社内部署を作ってしまったわけです。
安田
イメージ的には舞台の大道具さんみたいな感じですかね。舞台が暗転している間に冬から春になっていたり、突然砂漠になっていたり。シーンによって一瞬で景色を変えるような。

倉橋
まさに仰るとおりです! お客さんにいつもワクワクしていただけるように、シーズナリティ(季節性)はすごく大事にしています。そういう意味では店舗というより確かに舞台に近いかもしれない。
安田

ははぁ、なるほど。そう考えれば、クリエイティブ課がいかに重要かがわかりますね。例えばどんなものを作るんですか?


倉橋

いろいろありますが、例えば「夏祭り風の屋台」とか。それも単なるハリボテではなくて、実際にそこでかき氷が作れる、本物の屋台です。

安田
へえ、楽しそうですね。

倉橋
おもしろいところだと「教室」を作ったこともありましたね。
安田
教室を!?

倉橋
ええ、「万代トレカ」というトレーディングカードを扱っている事業があるんですが、現場から「学校の中で相手と対戦したい、っていう要望が出ている」って報告があったんです。
安田
ん? でも普通の学校って、トレーディングカードみたいな遊び道具は持っていったらダメですよね。

倉橋
まさにそこなんです。子どもたちは学校で友達とカードで遊びたいんだけど、校則で禁止されているからできないと。「じゃあ教室をクリエイティブ課で作っちゃおうか」となりまして(笑)。
安田
すごいですね! でも教室って、かなり大がかりですよね。

倉橋
ええ、すごく大がかりです(笑)。しかもうちのクリエイティブ課はいつも本気なので、本物の教室にあるような机や時計を仕入れるところから始めて、それっぽい掲示物を作って張り出したり、そこに使うセロハンテープもちょっと汚れた感じに加工したり。
安田

こだわりますねぇ(笑)。素晴らしい。つまりクリエイティブ課は、現場から来る「こういう空間を作ってほしい」という依頼を具現化するチームなんですね。ちなみにクリエイティブ課のメンバーは各店舗にいらっしゃるんですか?


倉橋
いや、基本的には本社にいて、必要に応じて店舗に出張していく形です。
安田
へぇ。ちなみにどんな方が多いんですか? 美大出身の方とか?

倉橋
今6名いるんですけど、確かに美大出身やデザインの仕事をやってきた人が多いですね。
安田
実際に絵を描いたりすることもあるんですよね。例えば店舗の壁とかに。

倉橋
そうですね。あとはデジタルで作成してサイネージに表示させたり。それからチラシデザインなんかも担当します。
安田
ははぁ、物を作るだけでなく、幅広くデザインのお仕事をされていると。話を聞くとますます面白そうなお仕事ですよね。自分が20代前半だったら絶対やりたいだろうな。

倉橋

そう言っていただけると嬉しいですね。確かに会社の中でもいい意味で異質なチームなんです。音楽をかけたり、コーヒーを飲んだり、皆でわいわい喋りながら日々物作りをしてます。

安田
へぇ。ただデスクに座っている仕事ではないと。

倉橋
もちろん仕事ですから責任もあれば納期もあるんですけど、傍から見ていても楽しそうに仕事をしていますね。
安田
いいですね。ちなみに出張が多いということは、旅好きの人の方じゃないと務まらないんですかね。
倉橋

いや、必ずしもそんなことはなくて。旅好きな人は積極的に出張してもらえばいいし、そうじゃない人はずっと本社で作業してもらっても構いません。

安田
なるほど。現地に行かなければできない仕事ばかりじゃないと。

倉橋
そういうことです。むしろ制作物は本社で作り切ってから運ぶことの方が多いんです。店舗装飾なんかはやっぱり現地に行かないとできませんが。
安田
ちなみに今クリエイティブ課の募集はしているんですか?
倉橋
ええ、絶賛募集中です!
安田
私自身もそうですけど、やってみたい人はたくさんいそうですよね。「クリエイティブ課」としての面接では何を重視されるんですか?
倉橋
うーん、実は僕自身は面接しないんですよね。だから知らない間にメンバーが増えていたりもします(笑)。最近も1人増えてましたし。
安田
えっ、知らない間に? 人を増やすってすごく重要な判断だと思うんですけど、そこもクリエイティブ課に任されているんですか。
倉橋
クリエイティブ課にというより、本社の営業管理部に一任しています。何しろ、現場からのニーズと連動している部署なので。
安田
確かにそうか。「今の人数だとあの店舗の装飾が間に合わない」となったら、それは即ち人手が足りていないということですもんね。
倉橋

そうなんです。特にうちは新店オープンも多いので、「クリエイティブ課が足りなくてオープンできない!」となったらすごく困るんですよ。

安田

確かに。ということはこれから店舗がさらに増えてくると、クリエイティブ課の採用も増えていくと。

倉橋
それは間違いなく増えると思いますね。
安田
じゃあクリエイティブ課に入りたい、興味があるという人にはぜひ連絡していただきましょう!
倉橋
はい。ぜひお願いします!

対談している二人

倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表

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株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に13店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

1件のコメントがあります

  1. 万代のクリエイターさんはホントにクオリティ高いです!!
    万代でパートとして、
    働かせていただき気づけば5年になりますが、毎日良い仲間(従業員)に囲まれ楽しい気持ちでいっぱいです!
    店長も若い店長ですが、頼もしい店長です!

    パートなので毎日いるわけではないなですが、数日経つと、色々な壁面やワクワクするようなポップが増えているのを見ると、働く側のわたしも、なんだかワクワクした気分になります!
    記事を読み美大の方がいる事にも驚きました!
    たまにクリエイティブ部門で方がお店でクリエイトをしている姿を見かけるのですが、皆さん楽しそうに仕事をしている様子が伝わってきます!
    縁の下の力持ち。と言いますか、
    お客様はもちろん、従業員までワクワクさせる事ができる素晴らしい方々だなと感じています。

    社員の方による季節ごとに変わる店内の装飾やイベントにも目が惹かれます✨
    お客様にも注目してみていただきたいです!
    以上感想になりました。
    万代がますます盛り上がる事を願ってます⭐︎

    対談形式の文章読みやすくていいですね♪

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