【読むPodcast | マネトレ5-後半】大久保圭太の「財務アタマを鍛えるラジオ~マネトレ~」第61回

読むPodcast『大久保圭太のマネトレ』シリーズ。2018年2月8日に配信された「銀行に関する質問を、大久保圭太が一刀両断!」の後半です。(前半はこちら)「銀行の本命商品は何か」を含む3問の質問に回答。ところどころ、言い回しに大久保さんらしさが出ている回となっています。

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円道

素朴な質問ですが、銀行の本命商品って何なんでしょうか?

大久保

おー。すごいね。銀行に聞けよ(笑)。教えてくんねーけど。

円道

いっぱいありそうですけどね。

大久保

いっぱいありそうね。今、でも、保険とかじゃん?

円道

保険もですか。信託とかですか?じゃあ。

大久保
信託とかもそうだし、金融商品は儲かるよね。で、あいつらたぶん・・・
円道

あいつら??

大久保

あいつら?円道くん、ちょっと……(笑)

円道

今人のせいにしました?声でバレますよ(笑)

大久保

だって儲かんないじゃん、貸したって。儲かるけどさ。やっぱ金融商品でしょう。金融庁が開示しろっつってるんだよね、銀行に、どれぐらいの手数料売上があるかっつって。

円道

金融商品の売上?

大久保

そう。出さなかったんだよ。じゃあ相当儲かってるね。だってさ、売れるわけないじゃん。俺、保険屋さんのことディスるけど、それってそうは言ってもすげえいろいろ知識あった上で一応的確な商品を売ってくるか、それに付随して自分の手数料に乗ってくるっていう話じゃん、ベースはしっかりしてると思ってるけど、銀行は知らないもんね。べつに保険の知識もないわけじゃん?で、窓口の受付おばさんが「どうですか?」って言ってくんだよ。で、「捨てられる銀行2」かなんかで、あれ面白かったけど、流行ったけど、4つか5つしか知らねえっつって。世の中に保険商品どんだけあると思ってんの。

円道

彼らが?

大久保

そうそう。ってことは手数料いいの売ってるでしょ?ということだよね。

円道

推察されるわけですね。

大久保

あと、だって、来るもんね、投資商品売りに。某銀行が、名前言えないけど、僕が借りてる金利よりも低い利回りの商品を「先生のとこキャッシュリッチだから買ってください」って言って。「いや!おたくに返したほうが、俺、キャッシュリッチで借りてるだけなんだよ」みたいなやつもいるしね。月末にさあ、本当に。で、「本当にちょっとだけ時間ください、月末のお忙しいとこすいません」って来んのよ。本当に忙しいわって思って、で、その話なの。2回目でキレたけど「また違う商品持ってきます」って、「来んな」っつってんのに、話聞いてんのか?みたいな。まあ、ノルマもあんだろうし。あと、これからはM&Aじゃない?もうやってると思うけどさ。

円道

銀行の方々も。

大久保

だって、各行M&Aセンターとかに出向したりされたりとかしながらやってるけど。ただ、M&Aでゴリゴリやってる子たちは優秀っていうか、まあ優秀さの定義もあるけど、結構金融・・・

円道

金融の方を超えてますよね。

大久保

やっぱ営業力もすごいし、クロージング能力もすごいから、そこでは弱いんじゃないかなとは。それは僕らの業界も同じなんだけど、M&Aの案件は増えては来てるけどできる子は少ないよね。だから、これからはM&AはM&A専門家と銀行と税理士業界というか会計業界が、たぶんバチバチになる。

円道

市場を取り合うわけですね。

大久保

財務コンサルとかも、たぶん銀行とかもやってくると思う、わかんないけど。実際やることないじゃん。いやいや、だって、「時間取って」って、会ってさ、ないよね。年末も「カレンダー持っていきます」って言って「要らないです」って言ってんだけど。貼らないじゃん、だって、地方銀行のカレンダーなんてさ。いる?卓上カレンダーにするとかさ、もうちょっと知恵使えよみたいな。

円道

大きいほうお持ちになられるんですね。

大久保

大きいほうをさ、「僕らで丸めたんです」って言われるともらうけどさあ、「いる?それ」っていうね。

円道

で、気づいたら他の商品を営業しに。

大久保

営業しに来るんだよね。まあ、いいんだけど。っていう観点から見ると、借り入れ以外で付き合わなくていいんじゃね?っていうか、社長は会うとやっぱ断りづらいから。俺も銀行からアポどうしてもって言われたら・・・

円道

「来なくていいよ」とは言えないですもんね。

大久保

言えないじゃん。「いないんで経理に」っていうふうにすれば経理に当たり前に電話来るみたいな。だから携帯とか教えちゃダメだよ。気軽に電話すんなって。ああ、すげえ悪口になってきた。なんだっけ?

円道

本命商品ですね。

大久保

本命商品の話ね(笑)。今日、口悪いね、なんかね。なんでだろ?酒残ってるからかな。

円道

昨日また飲んでたんですか?

大久保

いつも飲んでるけど。朝だからね、まだおかしかったんだね。

円道

というわけで、今回の金融商品は何でしょうかという答えでしたね。次です。

大久保

まだあんの?

円道

もちろんですよ。銀行からしたらプロパー(保証協会保証なし)融資は嫌なんでしょうか?と。

大久保

嫌ではないんじゃない?ただ、規模にもよるけど、協会のほうが安心は安心だもんね。結局担保保証主義なわけじゃないですか、変わったとはいえ。結局ずっと保証と担保の話はされますよ、だから協会つきのほうがいいんだけど。どうなんだろうね、この質問のアウトカムがわからないから。

円道

ここだけ聞かれると難しいですよね。

大久保

じゃあないんじゃない?っていう感じ。

円道

会社の事業の状況とかも。いろいろ要素。

大久保

そうそう。でも、使えるなら使いたいんじゃない?

円道

保証ついてるんですからね、それはそうですよね。

大久保

うん。で、保証料を会社が払うわけだから、そりゃ使えるなら使いたいよねっていう前提で捉えればいいんじゃないかなと思って。

円道

すかね。このあたりは本当にそうかなと思います。じゃあ次いきましょう。ぶっちゃけ、付き合いたい企業と付き合いたくない企業はどんな企業なの?

大久保

「なの?」(笑)

円道

すごい質問ですね。

大久保

いや、金持ってる企業でしょ、まずはね。

円道

会社がってことですか?経営者がってこと?

大久保

経営者もそうだよ、経営者も持っててもいいよね。だから、やっぱ担保・保証なんですよ。なんかすごいだんだん悪口みたいになってきて。

円道

いやいや、そんなことない、事実ですからね。

大久保

事実です。担保と保証は欲しいよ、だって金貸してる側からしたらね。あとは自己資本が厚いとか、要は財産ちゃんとしてるっていう会社と、あと経営者の資質あるよ。「これから成長していくか」みたいなところは見るし、やっぱ事業性評価みたいなことになってるので、ちゃんとしてて、嘘つかなくて、財産良くて。優等生みたいな企業はそりゃいいよね。付き合いたくない企業は、お金ない企業もそうだろうけど、でも結構経営者見てると思うね、「この社長大丈夫かな」は見てるよね。

円道

結局貸すのは人ですもんね。

大久保

うん。リスケとかするときに特にそうだけど、対応とかもさ、ちゃんとしてない人は「大丈夫?」になるから、そこはあんじゃない?

円道

媚びるっていう意味じゃなくて、ちゃんと事業成功しそうだなっていう。そこは目利きの世界ですかね。あと経営者と。

大久保

そう、だと信じたいけどね。

円道

あと、ちなみに、よくある最近っぽいビジネスモデルとか、昔ながらの事業体とはちょっと違うようなとき、要はVCとかだと「じゃ、いこうか」というところと、銀行のほうだと「ちょっとその辺は」みたいな、この辺はどうなんですか?

大久保

あるよね。あるし、やっぱIT……ITって、いまさらIT業界って。それでもやっぱ弱いもんね。

円道

やっぱりそうですか。

大久保

うん、わかんないって。だから、すげえ勉強してきて新しい可能性を銀行としても開こうみたいな優秀な担当がいると開かれたりするけど、結構地方で昔ながらの、例えば「建設業ばっかやってます」みたいなところだとまったく理解されなかったりはあるよね。

円道

そうなると、ちゃんとした事業、昔ながらの事業で上手くやって、新規事業でそういう、俗に言うITっぽいとこに結構おりにくいとこもやっぱあったりする?

大久保

おりにくいね。あとは「実績で」ってやっぱ言われちゃうんで。2期目で数億出てても「もうちょっと様子見て」みたいな。何の様子見んの?みたいな。「べつに金いらないんだけど」みたいなぐらいなんだけど、やっぱり「2期3期終わんないと」とかっていうのはやっぱあるよね。

円道

傾向としてはあると。

大久保

やっぱ短くなるし。業種・業態は、たとえば「アパレルは出しません」とかっていうとこもあるし、業種・業態はたしかにね、そこはあるので、ただ、それって僕らはわかんないので、いろんな銀行あたるしかないよねっていう話かな。

円道

っていうところですかね。残り6個ありますんで、また違うタイミングでぜひやっていきたいと思います。銀行関係の質問いろいろあるみたいですので、これを聞いた上で「もうちょっと詳細を聞きたい」とか、「こういうことを新たに聞きたい」とかいうのがあればぜひお待ちしております。というわけで、大久保先生よろしいですか。

大久保

何が?

円道

終了です。

大久保

終了?ああ、あと6個ね、はい、わかりました。

円道

はい、ありがとうございました。

大久保

ありがとうございました。

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