会社売却のベストタイミング【読むPodcast | マネトレ122-後半】

経営者さんから会社売却のベストタイミングについてご質問。お金のためなら「絶頂期の売りたくないとき」ですが、財務状況や未来の発展を考えると売り時はいろいろあるかもしれません。後半では具体的な売り時を考えます。(音声はこちら
大久保

たとえば飲食がメーカーみたいなものをやりだしたけど、店舗とちがって、1店舗3,000万とかの投資とちがって、工場をがっつりつくるとしたら何十億かかりますと、それを金融機関から調達すんのは、いまの財務上はかなりむずかしいとか。

円道

なるほど。

大久保

そういうときに、たとえば大手と組むとか、全株の放出かどうかわからないけど、一部出すっていうこともあるよね。べつにオーナーじゃなきゃいけないわけではないので。

円道

はいはい。

大久保

優秀であれば経営者として残るわけだから。この中で最悪なのは業績不振だろうけど、もちろん。業績不振で売らざるをえないんだけど、これも早くやんないと。業績不振のときは早くだよね。「まだなんとかなる」と思って……それもまだやりたいと思ってるから。

円道

ああ。

大久保

やりたいと思ってるってことは、相手もやれると思うから。

円道

あ、なるほどね。たしかにそうですよね。

大久保

うん。「もう無理だ」と思ったら第三者だって無理なんで。

円道

はいはいはい。

大久保

無理ではないけど、シナジーとか、負債をカットするとか、そういう観点があればいいけど、これも決断しきれずに、結局MAもできずに破産するっていうケースのほうが多いよね。

円道

ああ。

大久保

まあ、これ系の業績不振で……結構、後継者不在系とも関わってくるケースが多いけど。

円道

はいはいはい。

大久保

「ずっとやってて、ジワジワずっと赤字で、そろそろ回らない」みたいな。でも、早く売っとけば、テコ入れしたら……みたいな話もあるし。


円道

なるほどね。

大久保

経営能力が落ちてる可能性もあるっていうか、時代が早すぎるから、わかんないんだよね、たぶん。

円道

うんうんうんうん。

大久保

たとえばマーケティングとか、わかる若い子を入れてればいいけどさ、わかんないじゃん。インスタマーケとかわかんないじゃん。

円道

いやあ、マーケティングは、もう、ちょっと、すごすぎてね。

大久保

うん。だから、ぜんぜん知らない世界の、もう、結構、なんか大逆転が起きてるぐらいの感覚があるでしょ。

円道

ある。

大久保

「いまだに雑誌に出すの?」みたいな、「でも一定、雑誌の効果もあるしな」みたいな、そのへんのバランスとかってさ、昔どおりやってると、まあ、業績は悪くなるよね、基本的に。

円道

ああ、そうっすね。たしかに。

大久保

と思うんで、まあ、そうなる前というか

円道

事業承継という、後継者不足とかという観点でのMAのベストタイミングみたいなとこだと、どうですか?大久保先生の場合、新興系が多いしベンチャーが多いから、あんまないんですかね。

大久保

これ最近ちょっと言ってんだけど、「いくつまでやる?」みたいな話が。

円道

あ、そうかそうか。みんな年食いだしてるから、そういう話が出始めんのか。

大久保

いや、俺が出してるっていうか、考えたときに「65までやる??」みたいな。

円道

ああ。

大久保

いろんな仕事はやるけどさ、「もう次の世代の子に渡したほうが勝てなくない?」みたいなのは、ちょっと考えだすよね、いままでとちがって。

円道

なるほどね。うんうん。

大久保

「次を支える」をみたいな文脈で、会長じゃないけど顧問とか、そういうイメージもあるんじゃない?っていう。「2段階ロケット方式」って呼んでんだけど。

円道

ん?なにそれ(笑)

大久保

え?(笑)まず50とかで退職金もらって1回引退する。

円道

はいはいはい。

大久保

だから、経営とかは任せるけど、役割で支えていって。

円道

引退の時点で、いったん……資本主義の枠の話をされてるかもしれないんで、いったんそこで上がるっていう意味ってことですか?

大久保

上がるっていうか、べつに上がんないけど、上がるほどいらない……いらないというか、働く人はまだ働くでしょうから。

円道

うんうん。

大久保

結局なにがいいたいか。後継者を育てて、自分から引き継いでいくっていうことを考えなきゃいけないから。

円道

ああ、なるほど。そこの観点においてね。なるほど。

大久保

その観点で1回出るっていうのと、退職金の設計自体も、「65で何億か入ったって使う?」みたいな話もあるわけじゃん。

円道

うんうんうん。

大久保

そうすると、そこの「育てる」っていう観点と、「個人資金をつくる」っていう観点で連動してる。そうすると株価が下がるから、次の世代に渡しやすいじゃん。

円道

なるほど。はいはいはい。

大久保

みたいな絵を描くっていうのも……結局、後継者不在問題、いまのおじいちゃんたち、後継者つくんない人を責めたって、どうにもならないからね。

円道

うんうんうん。

大久保

ビジネス価値がなけりゃ廃業していってもらうしかないし、価値がある事業はM&Aをやるしかないんだろうけど、次の僕らとかの世代、まあ、もうちょっと上でも、わかってんだから、後継者不在って。後継者なんて、つくんなきゃいないんだからさ。

円道

うん。

大久保

子どもがいて継がせるにしたって、子どもを教えなきゃいけないし。

円道

はいはい。そうですね。

大久保

第三者だって、できるように育てなきゃいけないっていう課題と向き合わなきゃいけないのは、たぶんこの世代というか、下の世代だよね、50以下の世代というか。

円道

うん。

大久保

そっちが問題の本質であって。

円道

なるほど。

大久保

そうすると、きちんと事業って継続していけるね、みたいな話。

円道

ああ、でも、たしかに、はなから売る前提みたいな話だけで考えてると、「大事な人育てる」の部分、意外と欠落しますもんね。

大久保

まあ、そりゃあね、それぞれの、「金があればいいんだ」という価値観だったら、高く売れる、はじめに言った「いちばん事業がいいとき」って話だけど。

円道

はいはいはい。

大久保

ぜんぜん別のことをやるとかね、そういう人はそれでいいのかもしれないけど、伸びていってくれるならね。

円道

ちなみに、「2段階方式」の切り離したあとは、たとえば50で退職金もらい、後継者をちゃんと育てといて、継いで、次の「大気圏突破」のほうもあるんですよね。

大久保

大気圏突破って(笑)。それは資産管理会社とかをつくったりとか。

円道

ああ。

大久保

そっちで今度は報酬を取っていったりして、また退職金取ればいいんじゃない?

円道

あ、2段階?

大久保

うん。同じ会社だとだめだけど(笑)。あれだよ?経営会議出れないとか、いろいろあるから、そのへんはちょっと注意してもらって、質問があればLINE公式で。

円道

ちょっと待って、いまのそんな質問までしていいんですか?(笑)

大久保

既読スルーするから(笑)

円道

なんで晒そうとするの(笑)

大久保

いや、ウケんなと思って。なんか、おばさんの経営者とかさ……言っちゃだめか(笑)既読スルーにすごい怒る人いない?「既読スルーなのよ!」みたいに言われて。


円道

ちょっとわかんない(笑)

大久保

え、わかんない?

円道

うん。そもそも既読スルーしないし(笑)

大久保

いやちがう、俺がじゃなくて、「既読スルーなの」って言われて。

円道

ああ、会話でね。

大久保

えっ、そんなだめなんだっけ?って思ってんのよ。

円道

そういうことか(笑)

大久保

だって、読んだかどうかがわかるだけで、読んだら返すの?って。酔っぱらってるかもしれないし、わかんないやん、そんなの。

円道

あの、ちなみに私は、「17時以降には、大久保圭太にはLINEしない」って決めてます。

大久保

……そうね。それが正解だと思うよ(笑)

円道

うん。返ってきたとこで期待できないし(笑)

大久保

うん。だから最近俺は、なるべく飛行機モードにして飲んでます。イタ電しないように。

円道

機内モードにしてるんですか?(笑)

大久保

あ、機内モード、そうそう(笑)

円道

なるほどね。そういう自己管理はすばらしいですね。

大久保

でしょ?

円道

うん。すばらしい。

大久保

「でしょ?」じゃねーよって(笑)。飲みすぎんなよって話(笑)

円道

まあ、ということで、今日は会社売却のベストタイミングという回でやらせていただきました。またなにかありましたら、公式LINEのほうにいただけたらと思います。

大久保

はい。

円道

ということで、ありがとうございましたー。

大久保

ありがとうございまーす(笑)

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