其の七 スマホ

パンダ侍が斬る 

 安田からの紹介。「パンダ侍とは?」 

女性と出会うことは稀有な私ですが、こんな面白い人がいたのか!と初対面で衝撃を受けた女性。それがパンダ侍の小野ゆうこさんです。ものの見方が面白い、表現の仕方が面白い、そして彼女が作った「イノベーションカード」がこれまた面白い。ということでイノベーションカードを使ったコンテンツを書いてください!とお願いしました。(イノベーションカードとは?

 のコンテンツについて 

このコンテンツはその日のお題から始まります。たとえば「めがね」というお題に対してパンダ侍さんが「イノベーションカード」を一枚引く。するとそこには「違う場所に置いてみる」というメッセージが。「めがね×違う場所に置いてみる」というテーマでパンダ侍があなたの先入観と思考を斬りまくります。

本日のそもそも:スマホ

塾、変えるって
親がいうだよねー。
どこだって同じなのに。
おっ、すげ!
コレ、みてみ。

と、◯スバーガーで
中学生っぽい
男子3人組が
スマホを見せ合って
笑っている。

お前のお母さん、
厳しいよなー。
スマホ、いつ
返してもらえんの?

わかんない。
口きいてないし。

と◯スチキンを
頬張りながら
答えている。

勝手ながら
親子不和の原因となっている
スマホのそもそも、

パンダ侍、
ふんわりズバッ!と
斬らせていただきます。
シャリシャリモグモグ。←菜摘好き。

イノベーションカードが知らせる
本日の斬り口:似ているものを探してみる

スマホと似ているものかー。

かれこれ遡ること10年前、
拙者が笹薮から出て、
欄干をスキップしながら
社会勉強していたころ、

某テクノロジー開発系会社から

社員の発想力を鍛えたい

というお題を
仰つかまつったことがあった。
そこで、

新しい携帯電話をつくる

という設定で、
そもそも対話で
場に圧をかけ、
こねこね粘土で

ザ・ケータイ

を発案することを
手がけた。

このときに出た
アイデアで
この世では、まだ
実現していないのが、

肩乗りタコ型

でござす。

肩だけでなく頭など
好きなところに
装着できるのだが、
もみもみと吸盤で
マッサージしてくれるし、
骨伝導でそのまま会話ができる。

そのうえ、防犯機能として
ねっちょり気持ち悪い
墨を吐いて、敵対する人の
顔を覆いつくし
オキシトシンを出して、
悪い心を萎えさせる。

そして、名前を呼ぶと
返事をして
どこにいても
自分に近づいてきてくれる。

さみしいときには
口笛を吹き、
さみしいモードを高め

嬉しい時には
ファンファーレを鳴らし
盛り上げてくれる。

ほしい。
10年前から
ずっとほしいと
思い続けている逸品だ。

ーーーー
いまのところは
自分の手のひらの上に乗る、
四角く、薄い箱だ。

箱の中には、
30品目弁当のように
いろんな扉が
整然と並んでいる。

パスワードという
呪文が合致するれば
扉の向こうの世界観に
つながる。

世界観データのある
サーバーにつながる。

通話は
ずっと以前は、
交換手がつないでいた
音の伝達だ。

カメラは
画家が依頼を受け
仕上げていたり、
もっと遡れば、
壁画に描いた
情報の記憶だ。

いろんなアプリも
本屋さん、ゲームセンター、
スポーツジム、スクール、
映画館、倉庫、伝書鳩、
時刻表、百貨店、商店街、
銀行、年賀状など
置き換えることができる。

ーーーー

人が動いて現地にいく。
人が動いてつなぐ。
人が動いて出会う。

など

人がそれを得るために
肉体を移動させることはない。
サーバーへ呪文を唱え、
それとつながる箱。

実体がない
領域とつながり
実体があるかのように
受け取る箱。

拙者が尊敬してやまない、
天才赤塚不二夫先生の
著名な作品にある、

◯クマク◯ヤコン
◯ミパス◯ミパス

などは異世界サーバーに
アクセスする呪文であり、
その領域とつながり
そのデータを受け取る媒介役が、
手のひらサイズの、
コンパクト。

コンパクトも、
いつでも持ち歩ける形態、
手のひらサイズだ。

◯ッコちゃんも
肉体をどこかに
移動させるのではなく、
データダウンロード、
思念のアクセスを
コンパクトで行う。

拙者が思うに、
このコンパクトにスマホは似ている。

ーーーー
スマホは単なる
現代技術が実現させ、
◯ティーブ・ジョブズが広めることに
一役かった便利グッズではない。

そもそもスマホとは

肉体離脱し思念で生きる手のひらサイズの練習機器

でござる。

拙者は、スマホを遠ざけて寝るでござるよ。さらば!


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野ゆうこ

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

株式会社つくるひと 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)ブランド・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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