人間交換日記 34通目「一つの現実があるのではなく、現実の起こし方によって起こされる現実が現実。」大野

人間交換日記

「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。


34通目/大野からの返信
「一つの現実があるのではなく、現実の起こし方によって起こされる現実が現実。」

判別する方法はありません。何となくと返事が来た。その事実に対して解釈は無数。この区別が大切。

もっといえば、一つの現実があるのではなく、現実の起こし方によって起こされる現実が現実。

例えば、司会者がアイディアを「2分で3つ以上お書き下さい」と言って、会議参加者が全員合意したとします。所が、2分で3つ書けない方が2人いた。時間内に書けた方と書けなかった方の違いは何でしょうか?センス?能力の差?
極端にいえば現実の起こし方の違いです。もし、書けなければ撃ち殺される、または、時間内に一つ書く度に10万円!これなら書けましたか?と尋ねると、どんな返事が返ってくるか?

つまり、自分が合意したことの現実の起こし方に差があったんです。
勿論言いたい事は、やると言ってやらない事が全てこれでなくなるということではありません。

前回33通目/安田「頭が悪くてすみません」

大野さんへ
『解釈が起こった直後、事実か解釈かの区別が認知できる』これ、ちょっと意味が理解できません。私の頭が悪いのかもしれませんが、中学生でも分かる優しい解説をお願いします。「機嫌が悪いの?」とメールした人は「この人は機嫌が悪いのかも」と解釈しているわけですよね。「でもそれは私の勝手な解釈であって、事実ではないかもしれない」と踏みとどまることはできます。で、その解釈が事実なのかどうかは、どうやったら分かるんですか?だって本当に機嫌が悪いかもしれないじゃないですか。事実かどうかは相手に確かめるしかない。それとも相手に尋ねることなく、事実かどうかを判別する方法があるということでしょうか。

ー安田佳生より

 

前々回32通目/大野「何となく=機嫌が悪い」

安田さんへ

目の前の現実は何かに従った結果です。では、何に従っているのか?銃を突きつけられたり、鎖でつながれていない限り、その答えは一つです。だからこそ、解釈と事実は区別つけられるようになった方がいい。

A「有難う」
B「有難うって何が」
A「何となく」
B「機嫌悪いの?」
これ実際のメールのやり取りです。
何となく=機嫌が悪い(笑)

こうやって見直すと解釈であることがよーく分かります。
これが悪いわけでも、起こらなくしましょうとも思っていません。仙人を目指す倶楽部活動も今の所行っていません。先入観や解釈は、人間なら必ず生まれますから。
しかし、解釈が起こった直後、事実か解釈かの区別は認知できる訳です。これは僕の経験上、誰でも少しずつできるようになっていきます。

ところで、過程と結果、決定的に違うことがあるんですよね。あっ

ー大野より

 

これまでのやり取り

交換日記をする二人



火曜日
安田佳生(やすだ よしお)

1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
http://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/

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