第144回「昔ながらのタブーをビジネスにしたという小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「昔ながらのタブーをビジネスにしたという小さなブルーオーシャン」


「お祭りという地域ボランティアをビジネスに変えた」

 

―お祭りー

最近はコロナの影響で、
開催されないことが
多いらしいのですが、
全国に約30万もあり、
有名なお祭りは、
300億円近くの波及効果があり
規模が小さいものも合わせると、
日本のお祭り市場は、
年間で1.4兆円の規模にも
なるそうです。

しかし、お祭りの多くは
地元の人が運営を
ボランティアでするものであって、
「ビジネス」ではありませんでした。

さらに現在では、
少子高齢化による担い手不足、
マンネリ化による観客不足、
そして地元の企業が
協賛金を払う慣習が
少なくなり資金不足で
お祭りがなくなりつつある
状態でした。

こうしたお祭りを
盛り上げつつ、ビジネスとして
事業にした会社があります。

株式会社オマツリジャパン

 お祭りプロデュース
 お祭りツアー
 お祭り情報発信

の事業を展開している
日本で唯一の会社だそうです。

ぱくたそ(PAKUTASO)によるお祭りと屋台の写真素材

主催者にとって面倒な
資材・警備・保険の手配を代行、
イベントの企画や運営のサポート
というサービスを提供。
商店街などと連携して
地域の困りごとを
若者の力やITなどを
活用して解決することが
ビジネスの中心らしいです。

その中で一番の課題は“資金不足”。

当初は、主催者の代理で
自治体の補助金を取りにいったり、
直接金融機関に寄付をお願いしたり…
このやり方では持続性がないと気づいた同社は
祭りの価値や広告宣伝の場として
魅力を伝えることで、
出店や出資を提案して
お祭り実施の資金を調達する
ビジネスモデルを構築して
いったそうです。

お祭りは伝統文化として
要素が強いからなのか、
未だにアナログで、
お金儲けをしてはいけない
雰囲気があります。

しかしそこに大きなチャンスが
あるのではないでしょうか?

お祭りは子どもからお年寄りまで、
だれでも楽しめるものです。
しかも、無料で参加できます。
多くの人が参加してくるわけですから、
PRとしての場になります。

日本の伝統を
体験・体感してもらう
場をしても良いでしょう。

これからは
オンラインの
投げ銭システムで
なにかできるように
してもいいでしょう。

キャンプとお祭り、
サウナとお祭り、
ゲームとお祭り、
など、何かを掛け合わせる
こともできます。

日常生活に伝統文化として
溶け込んでいるモノを、
新たなコンテンツとして
意識する人は少ないように
思われます。

多くの可能性を秘めている
お祭りに注目した
株式会社オマツリジャパン。
今後、注目の企業かもしれません。

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株式会社オマツリジャパン
URL https://omatsurijapan.com/
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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