泉一也の『日本人の取扱説明書』第3回「武士道とは死ぬことと見つけない」

泉一也の『日本人の取扱説明書』第3回「武士道とは死ぬことと見つけない」
著者:泉一也

このコラムについて

日本でビジネスを行う。それは「日本人相手に物やサービスを売る」という事。日本人を知らずして、この国でのビジネスは成功しません。知ってそうで、みんな知らない、日本人のこと。歴史を読み解き、科学を駆使し、日本人とは何か?を私、泉一也が解き明かします。

江戸時代、武士の一部にいたはずである。いい加減な日本社会で混乱が起きないよう堕落しないように、規律を作り守らせる存在。この武士の一部の人たちは煙たくて嫌われただろう。真面目な学級委員長だ。きっと真面目な武士たちは悔しくて「武士道」などとわざわざ美化したにちがいない。新渡戸稲造がそれをうまく使って「武士道」を書き、欧米諸国でヒットさせた。もともと西洋の文化に真面目さと勤勉さの美徳があったからヒットしたのだ。

日本人の本質はいい加減で、その場かぎりで、雰囲気に流されやすいアンポンタン=与太郎である。寅さんも、悟空も、ルフィも大人気のキャラに通ずる。

せっかく、アンポンタンたちが幸せに暮らせる「いい加減」な社会を作っていたのに 明治時代に真面目な西洋が入ってきた。社会的な責任とルール遵守を美徳とする西洋。西洋の神様はパーフェクト。愛にあふれ、倫理観が高く、社会全体の幸せのために命を惜しまない。まさに「武士道とは死ぬことと見つけたり」と同じだ。

その一人のパーフェクト神様を理想として崇める西洋。毎週日曜日には休んだらいいのに、わざわざ教会に行って懺悔し、パーフェクトのモデルを学ぶ。
一方、日本の神様はいっぱいいるのにアンポンタンばっかり。拗ねて岩戸にこもったり、喧嘩したり、酒に溺れたり・・神社にはお酒が必ず置いている。お神酒などといって。

西洋のやつらの方がはるかにGODの元でひとつの価値観でチームをつくれるし、勤勉で責任感も強く、文明をどんどん発展させている。こりゃ負けるわ。占領されるぞ、やっべぃぞ。真似せなあかん。そや!真面目くさった武士たちが美化してた「武士道」なるものを日本の標準にしてしまえ。日本人は本来、社会的な責任と社会のルールに厳格であったとしよう。

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