泉一也の『日本人の取扱説明書』第77回「お堂の国」

お堂的な場を作る、私が夢殿で得た解決策。お堂に必要なのは、集結感。集結感を生み出すのが、神への感謝と祈り。現物主義の現代科学がはびこるこの世では、神への感謝と祈りなどアホらしく、宗教臭いと疎んじられる。であれば神への感謝と祈りは、別の形を変えて現代で再生させればいい。

幸せを科学しなくても、お堂と現代科学を融合させればそこに新しいお堂的な場が生まれる。ヒントは現物でなくご縁。その場で偶然に出会う人たちとの間に価値が潜んでいると氣づく。その価値を協力して形にし、世の人に価値を与え、それが自分たちの幸せに通じると知ればいいのだ。

聖徳太子が「和をもって尊しとなす」を第一条に挙げた理由がここにある。

人と人の偶然の出会いに神的価値が生まれるのだが、人は賢くなると自分と他者を優劣で分けてしまい間が消えてしまう。まずはバカ化しなくてはいけない。夢の世界のように。

夢の世界はバカである。バカな夢みた、というではないか。そう
バカ集うと場活堂になるのだ。これでいいのだ。

著者情報

泉 一也

(株)場活堂 代表取締役。

1973年、兵庫県神戸市生まれ。
京都大学工学部土木工学科卒業。

「現場と実践」 にこだわりを持ち、300社以上の企業コーチングの経験から生み出された、人、組織が潜在的に持つやる気と能力を引き出す実践理論に東洋哲学(儒教、禅)、心理学、コーチング、教育学などを加えて『場活』として提唱。特にクライアントの現場に、『ガチンコ精神』で深く入り込み、人と組織の潜在的な力を引き出しながら組織全体の風土を変化させ、業績向上に導くことにこだわる。
趣味は、国内外の変人を発掘し、図鑑にすること。

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