商品と集客の関係

何を売るか×誰に売るか×どうやって売るか。
これが最もシンプルな商売の数式である。
「何を売るか=商品」「誰に売るか=顧客」つまり
商品とそれを買う顧客がいれば商売は成立する。

多くの経営者はまず「何を売るか」を考え、
それを買う顧客を集めることに力を注ぐ。
たとえば「どら焼き」を売るために
道行く人に声をかけるとか。

「DXコンサルティング」を売るために
WEB広告を出すとか。
やっていることは全然違うが構造は同じなのである。
商品×集客。これが全てである。

ではふたつの内どちらに、
より多くのエネルギーを注ぐべきか。
美味しいどら焼き。最先端のDXコンサル。
それがあれば集客できるのか。
いや、良い商品があれば売れるというほど、
商売は甘くはない。

では力を入れるべきは集客か。
確かに営業力や集客力があれば商品は売れる。
だが、そこそこのどら焼き、そこそこのコンサルを
売るには、飛び抜けた営業力や集客力が必要となる。

つまり売るために相当なコストがかかる。
そして顧客の満足度は低い。
つまりリピートや紹介が期待できない。
しかも今という時代は顧客の満足度が
そのままオンラインで知れ渡ってしまう。

だから時間と共に売れなくなっていく。
どんなに商品が良くてもそれだけでは売れない。
どんなに集客力があってもそれだけでは続かない。
やはり商売には両方が必要なのだ。

良い商品と強力な販売力。
しかし両方にコストと時間をかけられるほどの
リソースが中小企業にはない。
結果的にどちらも中途半端になってしまう。

ではどうすればいいのか。
私の提案は商品と集客の一体化である。
集客力を持った商品。販売力をサポートする商品。
ここを徹底的に作り込んでいく。

まずは商品の良さを深掘りする。
その商品はなぜ良い商品と言えるのか。
ここを深掘りすることでターゲットが明確になっていく。

この商品は〇〇にこだわっているので、
〇〇な人にとっては素晴らしい商品である。
この一文をいかに分かりやすく魅力的に研ぎ澄ますか。
ここが勝負の分かれ道である。

あるターゲットに対して、
伝われば必ず欲しくなるコンセプト。
これを無料で使えるメディアに
さまざまな形で埋め込んでいく。

たとえば商品パッケージ、メニュー、ブログ記事、
写真・動画など。明確なメッセージを持ち、
ターゲットを選別し、ターゲットのみを引きつける。
それが集客力をもった商品なのである。

 

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