日曜日には、ネーミングを掘る ♯089 WAKATTE(ワカッテ)

今週は!

前回に引き続き、今年手がけたネーミングのお仕事について書いてみたいと思います。今回ご紹介するのは、ホームテック株式会社(本社:東京都多摩市)という会社さんが、9月に立ち上げた住まいのリノベーションブランドです。

ブランドの特徴は、メンバーが全員女性、しかも子育て中の主婦であること。女性チームがリノベーションの企画やデザインを担当するケースはありますが、営業から施工管理までをすべて女性が担当し、全員が小さなお子さんの子育て中というのは業界内でも初めてではないかと思います。ブランドの狙いは後ほど書かせていただくとして、ご提案したのがこちらのネーミングです。

『ワカッテ』と言います。そのココロ(コンセプト)は、こちら。

 

 

 

 

このコンセプト文、私の頭で考えたというより、ブランドの立ち上げメンバーである3名の女性の想いを、代わってまとめさせていただいたとお伝えした方がいいかもしれません。みなさんのお話から感じた「わかって欲しいのに、なかなかわかってもらえない主婦の気持ち。その気持ちをわかって、リノベーションを通して少しでも力になりたいという気持ち」。ワカッテは、ふたつの気持ちの重なりから素直に発想して辿り着いたネーミングでした。ワカッテという言葉の響きが、「お勝手(台所)」に似ていることもなんだか気に入りました。

ワカッテチームでは、今後「女性の手で、女性の暮らしをつくる」というコンセプトのもと、さまざまな世代の女性たちの暮らしを応援するブランドに育てていきたいと考えています。その取り掛かりとして、まずは自分たちと同じ子育て中の女性を応援していけるブランドにしていこうとスタートを切ったところ。ブランドのランディングページでは5つのユニークな特徴、主婦の目線と発想が詰まった施工事例をはじめ、メンバーそれぞれの「子育て3か条」なども紹介しています。

https://www.hometech.co.jp/wakatte_lp/

さて、ここまで『ワカッテ』というネーミングが生まれた背景をご紹介してきましたが、じつはこのブランド立ち上げには、もうひとつの狙いがあります。それは業界で働く女性たちの働き方やキャリアプランを変えたいというもの。

リフォーム・リノベーション業界には、毎年たくさんの女性たちが入ってきますが、多くは結婚と出産を機に会社を退職し、業界そのものから去ってしまうという現状があります。ホームテックさんも例外ではありません。でも実際にはワカッテのメンバーのように、この仕事が大好きで、ずっと続けたいと思っている女性もたくさんいます。

とくにワカッテのプロジェクトリーダーである彦坂綾乃さんにはその想いが強く、以前から上手な仕組みができないかと考えていたそうです。今回、会社の方針と合致してようやくその想いが叶いました。

ワカッテには、組織に身を置く一人の女性が、長年胸の内に抱いていた「わかって」の気持ちも込めているのです。

ブルー・オーシャン戦略は、未知の新大陸を探しだす作業ではありません。
新たなブルー・オーシャンは今いるレッド・オーシャンの中に無数に存在するのです。

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