コミュ障経営者のギモン その44「究極の選択とは?」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

究極の選択とは?

ある研究によれば、「やる」か「やらない」かで迷ったとき、どちらを選んでも幸せを感じるんだそうです。
そういうのを調べた方って、きっと、やって後悔、やらずに後悔ってのがあったんでしょうかね。
それで、「実際のところどっちが幸せな人生をおくれるんだ?」って考えるようになったのかもしれません。
で、その研究結果が上記のような感じですから、「えー!どっちも同じなの!」ってさぞ驚いたでしょうね。
だから、この研究を「する」も「しない」も、両方そこそこ幸せだったわけです。
ただ、「行動する」というのが大切らしいですね。
だから、どっちかと言えば、行動した感の得られる「やる」方が幸せを感じやすいのかもしれません。
「布団から出ない」という行動を選択し、「私は布団にくるまり続けるという行動をとっているんだ!」ということなら別なのかもしれません。
寒い朝、布団の中ほど幸せな空間はありませんからね。
ちゃんと起きる自分を毎朝褒めてますよ。

ところで、皆さん、究極に迷った選択肢ってあります?
「究極の選択」です。

日々、小さな選択肢と出会って、大なり小なり決断はしてきてると思うんですが。
「布団から出るor出ない」みたいなのもそうですけど。
片方の命を救えば、もう一方は死んじゃうみたいな状況って選択を迫られるって、まず出会いませんからね。
『トロッコ問題(トロリー問題)』みたいなやつです。

線路を走っていたトロッコ(列車)の制御が不能になった。
このままだと前方で作業中だった5人が轢き殺されてしまう!
あなたが線路を分岐できるとこにいて、進路を切り替えることができるよ、と。
でも、進路を切り替えるとそこには別の1人が作業してて轢かれて死んちゃうけどどうする?
・・・みたいなやつですね。

こういうの聞くと、「そんな状況ってありえないから考えても意味ないんじゃないですか?」「だいたい、迫りくる列車は目視できるし、逃げられるでしょう!?」「だいたいとっさに進路を変えるって素人でもできるの!?」って思っちゃうんですよね。
大学かなんかの講義でこういうのを題材にしているとしたら、僕みたいなやつは「屁理屈はいい、この部屋から出ていきなさい!」って言われそうですけどね(汗)
(僕、外国人の英語教師に「アナタ、デテイキナサイ!モウコナクテイイデス!」って日本語でめっちゃ切れられましたからね。その先生、日本語喋れないって言ってて、誰も彼が日本語を話しているのを聞いたことなかったんです。だから、皆「日本語喋れるやん(驚)」って衝撃を受けましたよ。)

この『トロッコ問題』、色んな条件が加わる派生問題によって議論は深まっていくようです。
例えば、Wikiに載ってる派生問題はこんな感じでした・・・

重いものを線路に置けば列車を止めることができるかもしれない。
あなたは線路の上にかかる橋の上にいて、となりに太ったやつがいるけど突き落とすか?
そすれば線路で作業してる人が助かるかもよ、みたいなのがあったの。
そんなの聞くとさ、「列車を止められるくらいに太っている人なんて、押すだけでも簡単じゃないですよ」「そんな人を持ち上げて、橋の手すりを超えさせるって相当ですよ」「突き落とせないどころか、逆に突き落とされますよ」「大体、作業してる人も列車に気付くでしょ?」って思っちゃうんですよ。
コミュ障だからこういうこと言っちゃうと、「モウコナクテイイデス!」ってなるわけです。

 

まぁ、命ってのを分かりやすく題材にしようとすると、思わず突っ込みたくなる無理矢理感は出ちゃいますよね。

母親を助ければ、お腹の子供は助からない。
しかし、子供を助ければ、母親の命は・・・みたいな。
そんな医療ドラマみたいなのって、お医者さんでもそうそう出会わないんじゃなかって思いますし。
ただ、ガンなどの治療方針をどうするか?っていうのは、限られた期間の中で最良の選択をしないといけないので、決断するのも難しいでしょうね。
他人の命が自分の手に委ねられてて、それをどうこうっていう『トロッコ問題』とは随分違いますけども。

ところでこの『トロッコ問題』を命ほど深刻じゃないレベルにまで下げると、グッと身近になりますよ。
例えば・・・

あなたはAさん、Bさんから告白された。
両方とも甲乙つけがたいほどタイプだった。
Aさんと付き合っていることがBさんに知られると、Bさんとは付き合えない。(逆もしかり)
どっちを選ぶ?
・・・みたいになるんでしょうか。
「内緒で両方と付き合えば良い話ですよ」って思う僕はクズなのでしょうか?

なら、派生問題は「Aさん、Bさんは親友」さらに「あなたが仲良くしているコミュニティに属している」とかってのが加わるんでしょうかね。
となると、うーん、難しいなぁ・・・
『トロッコ問題』よりよっぽどリアルですよね。悩むなぁ。
冒頭で紹介した研究結果を参考にすると、Aさん、Bさんどっちを選んでもそこそこ幸せになれるってことかもしれませんけども・・・
でも、「このチャンスを逃したくない!両方欲しいんじゃ!」って思いますよね。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」だとしても二兎を追いたくなるなぁ。

こういう二兎を追うタイプのために、牛丼とカレーが楽しめる「牛あいがけ(カレー)」とかがあったりするんですよね、きっと。

 

最近、思うんです・・・

こんな事にいちいちギモンを持ってて良いのか!?って。
他に考えるべきことがあるんじゃないか!?って。
気になるのがこういうどうでもいいことばっかりなんですよね。
幸せだなぁ、僕。

 

著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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