自分の仕事・他人の仕事

どんなにいい人でも、
自分が一番大事であることに変わりはない。
精神的にも肉体的にも健康であること。
経済的な不安がないこと。
自分にある程度の余裕がなければ、
人のことなど考えることはできない。
それが人間というものだ。

みんなが釈迦やマザーテレサのように
生きることなど、不可能なのである。
だから私は、自分を優先する人を
非難する気など毛頭ない。
ただし、自分のことだけを考えていると、
人生はだんだん苦しいものになっていく。

それは因果応報などという遠回りな話ではなく、
もっと現実的な経済の話だ。
たとえば朝から晩まで
自分のことだけをやるとどうなるか。
自分のために朝食を作り、自分のために掃除をし、
自分のために衣類を洗濯する。
これでは収入はゼロだ。

料理が苦手、裁縫が苦手、パソコンが苦手、
人と会うのが苦手、などなど。
人は数多くの苦手を背負って生きている。
自分ひとりで完結できることなど、
現代人にはほとんど皆無なのである。
ではどうすればいいか。

苦手なことは人にやってもらう。
その代わりに得意なことでお返しをする。
それがこの社会の基本的なルールなのである。
部品すら作らなくてもスマホが持てる。
掃除すら手伝わなくても髪を切ってもらえる。
材料すら提供しなくても食べさせてもらえる。

それは膨大な人数による
物々交換が行われているからだ。
こうしてメルマガを書くという作業が、
料理になり、スマホになり、
衣服になって返ってくる。
それは私の書く文章が、
多少なりとも人の役に立っているからだ。

もっとも得意とするところで、
人の役に立っていく。
それが「私の仕事」だ。
すると引き換えに、
私の苦手とするものを
誰かがサポートしてくれる。
それが「他人の仕事」だ。

多くの人を手伝えば手伝うほど、
多くの人が私を手伝ってくれる。
どんどん豊かに、どんどん快適になっていく。
そのきっかけは、いかに多くの人の役にたつか。
そのためには、いかに
自分が得意なことに集中するか。
私の仕事を見失わないことが何よりも重要なのである。

誰かのために私がやってあげたことと、
私のために誰かがやってくれたこと。
前者が多ければそれは貯金という形で残る。
後者が多ければ借金という形で残る。
豊かになりたいのであれば、
自分を豊かにする取り組みが必要だ。
それはつまり、誰かの役にたつこと。
自分のことだけをやり続けると、
人は貧乏になるのである。

 


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どうすれば企業は生き残っていけるのでしょうか。私は今後、中小企業の経営は二極化していくと予想しています。それは「人を雇い続ける経営」「人を雇わない経営」です。

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