その52「覚悟とは何か?」

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覚悟とは何か?

経営者の勉強会にゲスト参加したときのテーマが「覚悟」でした。
そこにいらっしゃったある経営者が覚悟について定義をしていました。
その方は・・・

覚悟とは、決断する勇気を持つこと。

・・・と定義してみた、とおっしゃっていました。
普段、「覚悟」なんて考えないから、「なるほど」って感じです。
僕は、その定義をヒントに「覚悟」って何かを考えてみたんです。
その定義を言い換えると、覚悟って・・・

勇気が要るほどの決断が発生すること。

・・・ってなるのかな、と。

決断って大なり小なり毎日やっているんですよね。
身近な例だと・・・
「お昼ごはん何食べよう?」→「カレーにしよう!」とかね。
ただ、前述の定義からすると、これは決断であっても、覚悟のレベルじゃないわけです。
だって、お昼ごはんをカレーにすることに勇気を振り絞る必要はないですからね。

ところが・・・
牡蠣は大好きだけど、昔あたったことがあって怖い。
でも、どうしても食べたい!
・・・という方にとっては、この決断に勇気が必要です。
つまり、覚悟が求められるケースかもしれません。
一方、牡蠣にあたったことがない僕にとって、勇気は不要ですから、なんの覚悟も要りません。
牡蠣、大好きです♪

僕が勇気を振り絞る状況、覚悟を強いられたときを考えてみると・・・
昨年、格闘技の試合に出たとき
・・・ですね。
怪我するかも知れない、下手したら死ぬかも知れない・・・とその決断には(僕にとって)大きなリスクを伴っていて、勇気が必要でした。
でも、強くて経験豊富な先輩方からしたら、「大丈夫だよ、楽しいよ、試合♪」って感じなんですよね。

こんな風に、「覚悟」って、求める結果とそれに伴うリスクのバランスが関わってくるのかもしれませんね。
例えば・・・

100億円のキャッシュ(余裕)がある人にとって、1億円で新しいビジネスを始めるAさん。
恩人、友人、金融機関にお金を借りて、1億円で新しいビジネスを始めるBさん。

・・・というAさん、Bさんがいて、同じ1億円でビジネスを始めるのですが、きっとそれぞれのリスクは違いますよね。
Aさんに覚悟は要らないかもしれないけど、Bさんには必要かもしれません。

そう考えると、そもそも・・・
覚悟が必要な状況ってどうなんだ?って思いますよね。
覚悟なんて要らない人生の方が気楽でいいしね。
「勇気が要るほどの決断」ってそう何度も起こらないほうがいいでしょう?

ところが、「覚悟を決める」なんて言うとかっこいいんです。
でも、これって、「自分の限界はここです」って宣言しているようなもんでしょう?
それに、前述のAさん、Bさんは同じ決断を下しているわけで、それだけ見ると、「覚悟」の有無は関係ないように思えますよね。

でも、僕らは「覚悟を持った人」の方に好感持ちません?
覚悟を持っているのは、前述の例ではBさんの方ですが、よく考えたら、Aさんに比べて全く余裕がない人なんですよね・・・
得たい成果のために努力している(リスクを負っている)人の方が素晴らしく見えちゃう不思議。
一方、同じ成果を得ようと行動しているけども、努力していない(リスクを大して負っていない)ように見える人って、なんだかいけ好かない・・・みたいな。
前述の例では、Aさんの方は自腹で1億円出してるですけどね・・・

「覚悟」してなくても、覚悟ある風を装っておいて損はなさそうですよね。
まぁ、こういうのを処世術って言うのかな。わかんないけど。

 

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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