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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。
「自分と無縁なコト/モノなのに、なぜか気になる」
先日、日本法人の社長とフィリピンに行ってきました。
子会社を訪問するのと、日本法人の社長が所属する経営者団体の例会にゲスト参加させていただくのが目的でした。
その経営者団体は世界中に支部を持つ団体で、フィリピンにも多くの支部があるようでした。
メンバーの一人に巨大な財閥系不動産デベロッパーのNo.1営業マン(フィリピン人)がいて、「このエリアは地下鉄が開通するので、コンドミニアムは確実に価値が上がる!」と力説していました。
もちろん、理屈ではそうですが、フィリピンのコンドミニアムの空室状況や、建設途中でずーっと放置されている様子なんかを見てきて、「そんなに需要あるのかねぇ…」と懐疑的でした。
いつの間にか、値上がりしない理由を偉そうに並べている自分に気付いたんです。
まぁ、それも良いんですよ、でも・・・買えもしないのにですよ!(涙)
こういう僕みたいなタイプの人って、コンドミニアムに限らず、色んな投資話に難癖つけたくなりますよね。
投資しないんじゃなくて、できないくせにね。
ほんと、自分のことながら書いてて嫌になってきますよ。
人間ってこんな風に考えてもしょうがないこと、自身に無縁なことに、なぜこうもムキになったりするんでしょうね。(もしかすると、僕だけでしょうか…)
「起業する」と言えば、起業したことのない人たちから色々言われたりしますよね。
「家を買う」と言えば、家を買ったこともない人(買えない人)から、「賃貸の方が良い」とか言われてね。
無縁なのに気になるって、その人にとって憧れのコト/モノじゃないですかね。
僕であれば、高級機械式時計を買うとか、スーパーカーを買うとか、分かりやすくお金持ちっぽいのに憧れがあります。
だから、「時間を知るならスマホで十分だし、格闘技やるときには腕時計を外さないといけないからなぁ」とかって言いたくなるんですよね。
単に欲しいけど、「買えない」だけなんですけども・・・(涙)
無縁かつ憧れじゃないコト/モノとして、日本人にとっては「フィリピン」とかいかがでしょうか?
ちなみに弊社スタッフの中で、プライベートでフィリピンに行ったことがあるって人は一人もいませんでしたしね。
「フィリピンで会社を立ち上げる」と「サンフランシスコで会社を立ち上げる」では大分印象違いますよね。
後者のような人が目の前にいたら、「家賃も人件費高いし、うちはフィリピンに法人があるから、立ち上げる理由が無いですよね」とか偉そうに言いたくなりますよ。
サンフランシスコに会社があるなんて、理由無くかっこいいから、憧れますよ。
もしかすると、人って、自分に無縁なコト/モノに割いている時間は多いのかもしれませんね。
かと言って、それを無くしたら、随分と無関心な人間になってしまうかもしれませんよ。
例えば、よその子供のことなんて自分には無縁ですから、「うちの子どもが最近サッカー始めてさ・・・」と友人が話し出しても、全く興味を示さないってことですから。
一方、「サッカーやらせるくらいなら◯◯の方が良いよ」と、子どもどころか、結婚もしていない人が言い出すことってありますが、これだって一応、関心をよせての反応ですからね。
だから、自分に無縁なコト/モノに思いを巡らせる余裕というか、妬み嫉みというか、そういうのも生きていくうえでも大事だよね。(年の瀬も迫る中、自己肯定して終わりたい)
著者/市川 厚(いちかわ あつし)
株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/
LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/
<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。