この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第5回 網膜剥離になってわかったこと
第5回 網膜剥離になってわかったこと
網膜剥離の手術をされたんですって? もう大丈夫なんですか?
すみません、ご心配おかけしました。手術した左目はまだぼんやりとしか見えないんですけど、手術自体はうまくいきました。
それは良かったです。いやあ、びっくりしましたよ。
網膜剥離なんて、目に激しい衝撃を受けた時になるものだと思っていました。
そうですよ、それこそボクサーとかね。
ええ。でも「老化」でもなるんですって。老化によって眼球の中に詰まっているゼリー状のものが縮んで、その結果、網膜が剥がれちゃうらしいです。
らしいですね。実は私も飛蚊症なんですが、それが進むと網膜剥離になる可能性があるらしいです。
そうなんですね。目を酷使したりする人もなりやすいみたいです。私はPC仕事も多いですし、さらに遠視・乱視・近視と全部あるので(笑)。知らずと目に負担をかけてしまっていたんでしょうね。
私も遠視・近視・乱視・老眼、それに加えて夜盲症もあるんですよ。完全に網膜剥離予備軍です(笑)。ともあれ、こういう話をしていると、やっぱり年齢には勝てないなあと思ってしまいますね。
本当ですね(笑)。
さて、ということで今日も健康についての話をお聞きしていきたいと思いますが、そもそも健康に興味を持たれたきっかけはなんだったんですか? もともと体が強いほうではなかったとか?
確かに子どもの頃はかなり虚弱タイプで、親は心配したみたいです。それこそ幼稚園に1ヶ月連続で通えたことがないくらい。
すぐ熱を出しちゃうようなお子さんだった?
そうそう。小学校低学年くらいまではそんな感じでした。高学年になって、ようやく年に1回程度の熱ですむようになったかな。
健康サプリメントで有名なファンケルさんに入社されたのも子どもの頃のそういった状況が影響していたんですか?
「不健康を克服したい」というより、むしろ「食べること」「栄養を摂ること」のほうに興味があって。それをずっと仕事にしてきた感じですね。
ああ、なるほど。同じことのようでちょっと違いますね。ちなみに今は健康なんですか?まあ、網膜剥離の件は置いておくとして(笑)。
そうですね、目以外はバッチリ健康です(笑)。ちなみに網膜剥離も問題なく完治するようなので、心配いりません。
ちょっとまた目の話に戻っちゃいますが、私が飛蚊症になったときにね、お医者さんから「きちんと治療しなければ失明する可能性ある」って言われまして。その時に、たとえば「子どもの顔が見れなくなるのは辛いなあ」なんて思って。
わかります。「見えなくなるかも」という現実を突きつけられると、普段見えていたことのありがたみを痛感しますよね。
ということで私も目については他人事じゃないので興味があるんですが、網膜剥離の手術ってどんな感じなんですか? 眼球を切って、剥がれた網膜をくっつけるんですか?
そうですそうです。ちょっと背筋が寒くなる話かもしれませんが、切って、縫って、硝子体にシリコンオイルを注入する。そうやって網膜との隙間を埋めるようにして圧着するんですって。
うわあ…。
笑。私も手術の説明を受けたときに、「ちょっと他の方法にしてくれませんか」と頼んだんです(笑)。でも「この手術以外にありません。諦めてください」って言われちゃいました(笑)。
そうなんですか……私もいつかそうなるのかと思うと、嫌だなあ(笑)。
ちなみに手術は局所麻酔でやるので、完全に意識がある状態です(笑)。
なんと……ますます怖いですね…(笑)。
実際のところは、麻酔のおかげで痛みはないですし、視界も焦点が合わないから「なんかやってるなあ」程度の感覚でしたけどね。
うーん、それでも嫌だなあ(笑)。それにしても、こうやって対談していると、とても手術直後の人には見えませんね。いつも通り元気いっぱいの久保さんという感じで。一方で、今回の網膜剥離の原因は「老化」なわけで、体は着実に衰えてきているわけじゃないですか。
ええ、そうですね。
この対談は「健康」について考えようという企画ですが、老化ばかりはどうしようもないですよね。止めようがない。そのあたりはどうお考えですか?
安田さんって、そもそも「病気」とか「不健康」の原因ってなんだと思います?
そうですね……「怪我」「ストレス」そして「老化」。私が思うのはこの3つですね。
なるほど。私は、不健康な状態を引き起こす事象が「外からやってくるか」「体の内側から現れるのか」で分けられると思っているんです。
外からやってくるものというと、病原菌とかですか?
そうです。病原菌が体の外から内部に入り込むことで、体は病気になる。つまりそれが「不健康」な状態というわけです。
なるほど。それで言うと、怪我も「体の外部」から受ける衝撃によって引き起こされますね。
仰る通りです。そういった「不健康を引き起こす原因が体の外側にある」場合は、西洋医学が発展したおかげで多くの場合治癒できるようになりました。
確かに、一昔前であれば死に至る病だったコレラや結核も今では治せますし、昔なら死んでしまったような大怪我でも、手術などで回復させることができますね。
そうなんですよ。ただ、「健康」に意識を高く持っている方って、西洋医学に対してなぜか懐疑的な人も多いんですけど(笑)。
そうなんですか? 医学の貢献度は大きいと思いますけどね。ともあれ「外的要因」で不健康になった場合は医学が有効なのはよくわかりました。では「体の内側」に不健康の原因がある場合については、次回お聞きしたいと思います。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。