第182回 「ツラい仕事」と「うれしい仕事」

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/「ツラい仕事」と「うれしい仕事」

某大手さん「人事部門のミーティング」に同席しました。

そこで紹介されたのが「仕事が多い理由」について、というリサーチデータ。

とある調査機関がwebで20-60代まで「計500名のビジネスパーソンを対象」に実施したという内容でしたが、「リアルなコメント」も添えられたものでした。

それでは、上位3つの「仕事が多い理由」を紹介いたします。

◆3位:他にできる人がいないから(44/500人)

・自分の専門分野であり、代わりを務める人材がいない
・周りが実力不足で同等のスキルを持つ人材がいない
・自分にしかできない作業

⇨これらは、他に任せる人がいない状況で「仕事量が多くなってしまう」というパターン。
まあポジティブに捉えれば「自分にしかできない業務がある」ということでもありますね。

◆2位:断れない性格だから(68/500人)

・頼まれた仕事を断れず、どんどんたまっていく
・得意・不得意での選別をせずに、依頼されると全部引き受けてしまう
・「断ったら申し訳ない。。」「相手に悪く思われるかも、、」と考えてしまう

⇨どうやら、「手伝ってほしい」「助けて」と頼まれると、自身が「忙しくても断れない、、」という方が多いようですね。

◆1位:人手不足だから(224/500人)

・単純に人が足りていない。採用が困難。。
・人員不足。年々、減り続けている、、
・組織的に、今後も人を減らす傾向

⇨業務量に対しての人員数が少なく、一人一人の負担が大きくなっている職場が多い状況、加えて「若手の採用難、離職増」なども背景に存在しているようです。

なお、全回答者に

「仕事量が多いことで、品質に影響が出ることがあるか?」

との問いには、

・頻繁にある(19.0%)
・たまにある(63.6%)

だったようで、

合わせると、「8割以上の方」「負の影響」を感じているとのことでした。。

それを受けた意見交換では、

・正直、人事部門でも仕事量が多くてキツイっす、、
・なんとか、人を増やせるよう至急、計画を立てましょう
・このままじゃ、定着率向上どころか、ますます離職が増えるばかりですよね、、

など、「苦しむ組織事情」における「悲痛な声」が上がりまくっておりました。

そんな息苦しい場面でしたが、、

高松の他に参加していた、とあるフリーランスの方が

「でしたら、いくつでも私に振ってくれませんか?」
「業務内容を整理していただければ、私が対応可能な仕事もあるでしょうから!」

と、「満面の笑み」で発したのです。

続けて、

「社員の方の業務量が増え過ぎると、、」

・タスク管理が追いつかなくなる
・効率が悪くなる

「ましてや、、」

・アウトプットの質も下がる
・最悪なのは、納期に遅れてしまう

「そんなことになってしまうと、、」

・周囲に迷惑がかかり、社内評価が下がる
・お客様からの信頼を失う

「忙しいなか、社員の皆さんが頑張って、多くの仕事にお取組みいただいているのに評価されないなんて、そんなしんどい状況は変えていっちゃいましょうよ!」

「幸いなことに、私、まだ余裕がある状況ですので、振っていただいたら、めっちゃありがたいですし、嬉しいです!!」

と、さらに明るいトーンで語るのです。

その言葉に、部門長が、

「社員に頼むと、『これ以上忙しくなるのは無理です、、』『今でさえしんどすぎるのに、、』とネガティヴな反応ばかりだけど、フリーランス、業務委託の方に頼めば『ありがたい』なんて喜んでもらえるのか、、」

と、ポツリ漏らしておりました。

同じ仕事内容であっても、立場や状況によっては、「ツラい仕事」「うれしい仕事」に分かれるものなのですね。

「いやぁ。営業上手やな」と感心した出来事でした。
(タカマツも、仕事がほしいーーーー。どなたかお待ちしておりますーー)

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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