収益の柱になっているような商品。それが売れなくなると誰でも焦る。しかしここで慌てて行動するのは良くない。いちばん良くないのは同じ商品を安く売ろうとすることである。この価格ではもう売れない。だったら安くしよう。安くしても量が捌ければ売上は維持できる。などと早計に動いてしまう。
しかし、これは筋の悪い戦略だと言わざるを得ない。売れなくなったのには原因があり、それを放置したまま価格を下げたところで根本的な解決にはならない。さらなる値下げを繰り返し、いずれジリ貧になることは明白だろう。では商品が売れなくなったらどうするのか。考えるべきは値上げである。
売れないものをさらに値上げしてどうするのだ?と言われそうだが、もちろんそのまま値上げしても売れない。値上げは利益のみならず進化の余白を生み出すための手段なのである。まずは自分の立ち位置をしっかり把握すること。「この商品はもう売れない」と認めること。そして慌てないこと。
行動する前にしっかり立ち止まることが重要だ。急いては事を仕損じるのである。なぜ売れなくなったのか。顧客は何を求めているのか。顕在化しているニーズではなく、まだ顧客自身が気づいていないニーズを掘り起こしていく。ここに宝が眠っている。2歩遅れた商品を3歩前進させるのだ。
顧客の想像と期待を超える新商品を生み出す。この時に不可欠なのが高い価格設定である。同じ予算で作ろうとすると発想が行き詰まってしまう。思い切り値上げをして、これまでの常識を超えた価値を提供する。これが商品開発の基本姿勢。価値があるから高くても売れる。売れてから値上げするのではない。
これまでの延長線上(速くなったとか安くなったとか)ではなく、想像を超えた付加価値を新商品に加える。これまでの常識を捨て、過去の商品を自ら否定する。どんな商品やサービスにも必ず寿命がある。しがみついたところで寿命には勝てないのである。延命ではなく生まれ変わりが必要なのだ。
売れなくなったらチャンスだと捉えよう。もちろん簡単なことではない。だがそれこそがベストアンサーである。まずは極端な値上げを考えること。ここまで値上げしたらどんな価値でも加えられるぞという価格。それが人間の想像力を膨らませる。価格に縛られているのは顧客ではなく売り手なのである。
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