「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。
第120回 理想的な美容師の働き方は、チケット制度で実現できる?

ウチのお客様って、だいたい9割の方が事前にチケットを購入されているんですね。そうなると皆さん、既に料金は払い終わっているわけだから、サロンに来店された時に施術料金のことをあまり気にされないんです。それもあってか、僕の声のかけ方も「今日は何時間お店にいられますか?」っていう感じに変化していって。

そうそう。だから僕は、最初のカウンセリングでしっかりと髪の状態を見たり、お客様の困りごとを探ったりするわけです。そして「そのお悩みを解消するには、こういうメニューがありますよ」とご提案する。その時に「通常はこの値段だけど、チケットだったら何枚分でできますよ」とお伝えするわけです。

確かにカットもハウオリも、それ単体だと施術時間は60分かかるんですが、カット+ハウオリだと実際は90分程度で終わるんですよ。だからお客様は予約段階で「カットとハウオリで2時間かかる」と思っているんですが、そこに「トリートメントを足しても、2時間で終わりますけど、どうしますか?」と新しいご提案ができるわけです。

そうそう(笑)。でもそれを「高いじゃないか!」ってクレームを言う人はいない。それは提供される食事だけじゃなくて、ラグジュアリーな雰囲気とかスタッフさんの丁寧なサービスとか、要するにその「空間・場」に、安いお店にはない付加価値を感じているからで。

そうか。岩上さんのサロンに来るお客さんたちは「早く切って欲しい」のではなく「ゆったりと気分のよい時間を過ごしたい」と思って来店されるわけですね。

なるほどなるほど。ちなみに岩上さんでも「今日はあんまり予約も入っていなくて暇だな」なんて思う日はあるんですか?

その可能性もゼロではないと思います。美容師って、本来はお客様と信頼関係を築くことに一番重きを置くべきだと思うので、そこさえしっかりやっていければ、働き方はだんだんシフトチェンジしていってもいいのかなと。
対談している二人
岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表
美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

















