第382回 AIを活用すれば就活は楽勝なのか

この記事について 税金や、助成金、労働法など。法律や規制は、いつの間にか変わっていきます。でもそれは社会的要請などではないのです。そこには明確な意図があります。誰が、どのような意図を持って、ルールを書き換えようとしているのか。意図を読み解けば、未来が見えてきます。

第382回「AIを活用すれば就活は楽勝なのか」


安田

AIを使って就活することが当たり前になっているみたいです。

久野

そもそもプラットフォーム自体に「履歴書を作る機能」がついていますからね。

安田

エントリーシートの作成から、志望動機、自己分析までAIで作るそうです。

久野

AIはそういう作業が得意ですから。

安田

志望企業に合わせてPRポイントを作ってくれるみたいです。すごい時代ですね。

久野

はい。AIに関しては人事の側も使ってます。

安田

そうみたいですね。エントリーシートをチェックするのにAIを使ったり。

久野

もうエントリーシートを廃止する会社も出てきてますよ。

安田

意味ないですもんね。AIが作ったエントリーシートをAIにチェックさせるって(笑)

久野

なのでリアルな面接にシフトする会社が増えてます。

安田

久野さんの会社もエントリーシートは廃止してますか?

久野

履歴書は使ってますけどあまり見ないです。書いてあることがみんな同じですもん。

安田

そうなっちゃいますよね。

久野

今は記事の作成もほとんどAIですし。面白くない記事は読まなくなりました。

安田

AIが作った記事は面白くないですか?

久野

小説もAIで書けますけどあまり面白くないんですよね。セミナースライドも似たようなものばかりになってきたし。

安田

AIを使えばサクッと出来ちゃいますからね。

久野

まあそうなんですけど。AIで作った資料を読んでるだけで面白くないんですよ。元に戻って手作り感のあるスライドが復活してくるんじゃないですか。

安田

便利すぎてもう元には戻れない気もしますけど。

久野

面接も今はオンラインじゃないですか。そうすると隣にAIを置いて参加してくるわけですよ。模範解答を教えてもらって。

安田

なんと。面接までそうなりますか。

久野

なのでリアルで会うことが大事だと思いますね。

安田

なるほど。アナログに回帰していくんですね。

久野

そう思います。講演でも「今日は一生懸命手作りで作ってきました」って言うと、喜ばれるんですよ。みんなAIを使って作るから。

安田

確かに。見た瞬間に「またか」って思います。

久野

多分みんな思ってますよ。「AIの資料をそのまま読まれてもな」って。

安田

とはいえ完全なアナログには戻れないですよ。

久野

AIを使って文章やデザインを綺麗にしてもらう分には構わないと思うんです。だけどストーリーは本人がしっかり持ってないと厳しいと思う。

安田

商品ページも同じですね。AIを使えば簡単に見栄えの良いものが出来ちゃうんですけど。それを見て買いたくなるかと言われると疑問が残る。

久野

そうなんですよ。

安田

意外と手作りしたパワポ資料の方が効果あったりして。

久野

そう思います。やっぱり自分で考えたものを伝えようっていう意思がないと響かないですよ。

安田

一部の人が使い始めた頃は良かったんですけどね。みんなが真似すると単なるコピーみたいな資料になっちゃう。

久野

もう読むに堪えないようなものも出てきますよ。そもそも自分自身が腑に落ちてないから全く響かないし。

安田

確かに。至れり尽くせりで情報は網羅されているんでしょうけど、読む気がしないというか。

久野

そうなんですよ。なんか商品を買った時についてくる説明書みたいな感じで。

安田

説明書に心を動かされる人なんていませんもんね。

久野

自分の信念みたいなのがどこにあるのかが大事ですよ。就活なら尚更そうだと思いますけど。

安田

自分の信念もAIに作らせたりして(笑)

久野

思考を掘り下げるのにAIを使う人が増えてますけど、僕はあまりいいと思わないです。どんどん自分がわからなくなっていくというか。まず自分で考えるという習慣がないとどんどん馬鹿になっていっちゃう気がします。

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久野勝也 (くの まさや) 社会保険労務士法人とうかい 代表 人事労務の専門家として、未来の組織を中小企業経営者と一緒に描き成長を支援している。拠点は愛知県名古屋市。 事務所HP https://www.tokai-sr.jp/  

安田佳生 (やすだ よしお) 1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

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