第64回 旬な生き方

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自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。

【東京には資産家が多い】

東京の高級住宅地を歩くと
すれ違うご老人は、ほぼ資産家と言えます。
普通に会社員をしていても、
一生かかっても買えないような
大豪邸に住んでいる人が多いからです。

そんなご老人を見ながら、
地方から出てきた私のような一般人は、
「生まれたところで、こんなに差がつくのか」
と、半ば諦めのような気持ちになるものです。

【資産家は運用上手】

そんな資産家は、収入が多いかというと、
そうとは限りません。
もちろん高収入で資産家となり、
そこに住んでいる方も多いのですが、
住んでいる土地が値上がりして、
資産家となった方も多いようです。
まだ値上がりする前に、
そこに住む権利を持っていた方たちです。

資産を増やそうという意識はなくとも、
勝手に資産が増えたのかもしれません。
地方出身者のやっかみは置いといて、
上手に資産運用をしたのだとも言えます。
現実に、資産は増えているのですから。

【資産家への道】

会社員は、
給料から生活費を引いて貯蓄や投資をします。
仕事で得たお金で生活し、
残りで資産を増やすために、投資をするのです。

一方、私がお会いした高収入の経営者や資産家は、
収入や貯蓄の多寡よりも、
生活自体を投資の一部として
考えられていることが多いようです。
つまり、
取引先、社員、時間、コネ、経験、知識、土地、信用、
自分の周りのあらゆるものが投資対象です。
生活と仕事、投資や興味などが一体化しているのです。
プライベートと仕事の区別なんてありません。
興味のままに行動することが投資となるのです。

仕事の問題は、飲み友達に相談しますし、
趣味の釣りで顧客フォローをします。
自宅を購入して引っ越しすれば、
銀行への信用は会社にもついてきます。

最初の資産が違うので比較にならない、
という声もありそうですが、
今ある貯蓄だけで投資運用をするのか、
有形無形の生活自体を、投資運用するのか、
期待できるリターンは大きく変わります。

【生活に投資する】

最近、複業や独立が身近になりました。
余った時間を有効活用するような意味合いで
取り組む方もいらっしゃるかと思います。
収入を増やそうという人もいるでしょう。

動機はどうであれ、
生活自体を投資運用するという考え方に、
とても似ているような気がします。

住んでいるところが高級住宅地に
なってしまったご老人ではありませんが、
仕事と生活を織り交ぜながら、
日々を過ごしていくことが、
資産を増やすコツであり、
旬な生き方なのだろうと思っています。

 

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- 著者自己紹介 -

人材会社、ソフトウェア会社、事業会社(トラック会社)と渡り歩き、営業、WEBマーケティング、商品開発と何でも屋さんとして働きました。独立後も、それぞれの会社の、新しい顧客を創り出す仕事をしています。
「自分が商売できないのに、人の商品が売れるはずがない。」と勝手に思い込んで、モロッコから美容オイルを商品化し販売しています。<https://aniajapan.com/>
売ったり買ったり、貸したり借りたり。所有者や利用者の「出口」と「入口」を繰り返して、商材を有効活用していく。そんな新規マーケットの創造をしていきたいと思っています。

出口にこだわるマーケター
松尾聡史

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