【vol.250】2023年の小売業界のトレンド(音声検索)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き、「2023年の小売業界のトレンド」についての記事を見ています。

今週の記事はコレ
10 Future Retail Trends & Forecasts for 2022/2023
2022-23に向けて考える10の「未来の小売トレンドと予測」

コロナ禍からコロナ後にシフトチェンジした世界で、小売業界がどのようなトレンドを形成していくのか?という視点です。
(https://financesonline.com/retail-trends/)

10のトレンドと予測は下記の通りです。

先週は「5. Voice search and personal assistants」を見ていきました。今週は少し飛ばして「6. Instashopping」の部分を見ます。

6. Instashopping
(インスタショッピング)

In the coming years, social networks will now not only be places to discuss and keep up to date with your friends but for retailers to keep in touch with their user base. In fact, 60% of Instagram’s users (or 600 million of their total 1 billion users every month) already use the platform to find and purchase products.

今後数年間、SNSは、友人と話をしたり最新情報を得たりする場所としてだけでなく、小売業者がユーザーと連絡を取り合うための場所にもなっていく。実際、Instagramのユーザーの60%(毎月の総ユーザー数10億人のうち6億人)は、すでにインスタ上で商品を探したり購入したりしている。

インスタって、ちょっと前までの感覚だと
「映える写真付きのミニブログ」みたいなイメージでしたが、実際は「検索ツール」であり「web店舗」であり「商品購入への導線」となっていて、随分と景色が変わってきた感ありますね。

ちょうど、本文のKey takeaways(重要なポイント)にも下記のように記載されています。

28% of internet users search for products in social media

インターネットユーザーの28%が、SNSで商品を検索している

SNSは「周囲とのコミュニケーションや自己表現のツールだ」と割り切っている旧来の感覚だと、この「SNS自体を検索ツールとして使う」という、今や根幹価値となりつつある観点を見逃してしまうので危険ですよ、ということだと思います。

近所の美味しい店(評価の高い店)を「食べログで探す人たち」と「インスタで探す人たち」がいるわけですね。
部屋の収納アイデアを「ブログで発見して3COINSの実店舗で購入する人たち」と「インスタで探して、そのまま海外のアリエクスプレスでオンライン購入」する人たちがいる。
洋服を「ファッション誌で見て、ZARAで似たようなものを買う人たち」と「インスタで探して、そのままSHEINでオンライン購入」する人たちがいる。
こうした分化・変化が際立ってきていて、これがマーケットの【進化・次世代化】なのか、それとも「人それぞれ好みの購買行動があるよね」というような【単なる好みの類型化】なのか、悩ましいところですね。

オールドエコノミーに属している人ほど、これは【単なる好みの類型化】で、一過性かつ部分的変化だから過度に気にしなくて良い、と言ってそうですね笑

個人的にはマーケットの【進化・次世代化】ということで受け止めて、どうにか頑張ってその【進化・次世代化】についていかないと先がない、と思っています。
あ、企業の観点としては。という意味です。
個人的には、インスタで検索もしないし(というか分からないです)、オンライン購入といえばAmazon、というくらい、10年前くらいからそのままの購買行動ですので。。。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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