【vol.260】2023年のソーシャルメディアのトレンド(Haul Post)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週に引き続き「2023年のソーシャルメディアのトレンド」をピックアップします。

今週の記事はコレ
11 social media trends you need to know in 2023
2023年に知っておくべきソーシャルメディアの11のトレンド
(https://sproutsocial.com/insights/social-media-trends/)

Sprout socialというUSの会社が寄稿している記事が勉強になったので、11のトレンドをリスト化します。

1. “Edutainment” content will rule
2. Businesses will put more money behind video production
3. BeReal will be a turning point for brands
4. Businesses will experiment with emerging (and re-emerging) networks
5. The creator economy will continue to blossom
6. Employee advocacy will be the social media trend to talk about
7. How brands talk about sustainability will change
8. Social customer care will become a vehicle for surprise and delight marketing
9. Social and legal will be the strategic duo no one saw coming
10. Social commerce will get up and dust itself off
11. We’ll see exciting metaverse brand activations

 

今週は「10」を見ていきます。

10. Social commerce will get up and dust itself off
(ソーシャルコマースが立ち上がり、自らを奮い立たせる)

Social commerce was the social media trend on everyone’s mind late 2020 and in early 2021. Then, mounting recession fears promptly pushed it into a backseat.

ソーシャルコマースは、2020年後半から2021年前半にかけて、誰もが注目していたソーシャルメディアトレンドだった。しかし、景気後退の懸念が高まり、ソーシャルコマースは後ろに追いやられた。

Withコロナにも関わらず、金融緩和で株価が異常な高騰をしていた2021年前後の世界では、ソーシャルコマースはバズワードでした。
念の為ですが、この文脈でのSocial commerce(ソーシャルコマース)とは、割と狭義の意味合いのようです。
SNS上でブランドとファンがつながったり、インフルエンサーの発信を元に新規ユーザーがブランドの商品をそのまま購入したり、ということを指しているようです。

で、このソーシャルコマースが2021年後半から2022年の景気後退局面において、一旦「なりを潜めていた」感があったものの、2023年現在において「まだ景気後退局面」であるにも関わらず、復活してきているという話でした。

下記に直近のソーシャルコマース復活の具体例が続きます。

The end of 2022 saw a record-breaking Black Friday/Cyber Monday, a surge in spending on luxury goods, and the return of “haul” posts on TikTok and Instagram Reels.

2022年末には、記録的なブラックフライデーとサイバーマンデーが開催され、高級品への支出が急増し、TikTokやInstagram Reelに「Haul」投稿が復活した。

景気後退局面にも関わらず、2022年末のブラックフライデーは大盛況で、その後押しとなったのが、インフルエンサーによるTikTokやInstagram Reel(リール)への「こんな商品買ったよという投稿」で、このトレンドが見事に復活したということです。

SNSへの「こんな商品買ったよという投稿」のことを「Haul Post(ハウル投稿)」と呼びます。

今回は、Haul Postこそがソーシャルコマースを下支えしていて、トレンドの再形成の牽引役になっている、という記事でした。
 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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