【vol.279】航空業界のトレンドや近未来(新しい販売方法)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


先週に引き続き「航空業界のトレンドや近未来」についての記事を読んでみたいと思います。
「Future Travel Experience(未来の旅行体験)」という名前のサイトの記事です。

今回の記事はコレ

10 technology trends that can enhance airline and airport operations in 2023
(2023年、航空会社と空港のオペレーションを強化する10のテクノロジートレンド)
(https://www.futuretravelexperience.com/2023/01/10-tech-trends-that-will-shape-passenger-experiences-and-business-performance-in-2023/)

10個のテクノロジートレンドは下記の通りです。

1.Automation and robotics
2.Artificial Intelligence and Machine Learning
3.Metaverse, digital twin and NFT
4.Personalisation
5.New approaches to retailing
6.Urban Air Mobility
7.Biometrics and digital identity
8.Private Networks
9.Return to collaboration with startups
10.Sustainability

 

5.New approaches to retailing
(新しい販売方法)

Significant steps forward in the transformation of airline retailing are taking place, with payment innovation, booking innovation, and all-you-can-fly subscription services.

決済の革新、予約の革新、定額制の乗り放題サービスなど、航空小売の変革が大きく前進している。

最近は「飛行機の乗り放題サブスク」が出始めてきました。
アメリカのFrontier Airlinesや、韓国のAir Seoul、日本ではピーチやスターフライヤーなどで見かけますね。
やはりLCC(格安航空)は色々と仕掛けてきますね。

スターフラーヤーは「乗り放題(スターフライヤー)×住み放題(賃貸住宅のサブスク)」のサービスローンチをこの春予定で発表していましたが、その後続報聞かないですね。

LCCは色んな「奇襲」を仕掛けるのが仕事みたいなものですが、これに対して日本の既存大手キャリアは、あまり仕掛けてる感じはしないですね。
「紙の搭乗券を使わないスマート搭乗」とかそのレベルでの「次世代化」に留まってる感じですかね。

ちなみに先週も書いたことですが、エアラインの世界は「一定の不自由に顧客の側が合わせることによって、非日常感という付加価値が産まれる」不思議な価値構造が存在すると思っています。なので、あまり「カスタマイズ」とか「便利」とかを追求しすぎても、「確かに正義だけど、それじゃない感」が蔓延りそうです。。。

そういえば、先日羽田空港のチェックインカウンターのところで「小学生くらいの子供が一人でチェックインする」のを見送っているお母さんがいました。「空港まで子供を連れてきてくれたら、あとはエアラインがフォローして、行き先の空港の祖父母に引き渡しますよ」的なサービスだと理解しました。

この仕組みを使って夏休み限定で「空で自由研究」的なサービスを展開にするのはどうでしょうか?
「雲の上はどうなっているか?」みたいなテーマで、「子供一人で往復フライト」してもらって、当日往復して親元に帰ってきた時には「タブレット上(写真とか感想とかをフォーマットに従って入れていく)で自由研究が完了している」状態に仕上がればいいですね。
保護者は「自由研究をやらせなきゃならないストレスから解放」されるし、子供は「一人で空の旅を体験」できるし、航空会社は「LTVの最も高い子供段階からグリップできる」し、WIN-WIN-WINに見えます。

 

著者の他の記事を見る


「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
著者ページへ

感想・著者への質問はこちらから