第56回「見えないものを見ようとして」

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 第56回  「見えないものを見ようとして」

暖冬だった2020年冬、あなたが“厚手タイツ“の販売担当だったらどうやって売りますか。経営者ならどういう戦略を立てますか。
この問題に直面したのが靴下メーカーの福助です。30年愛され続ける人気ブランドの「満足」は、商標権のライセンスを受けて、靴下やストッキング、タイツが展開されています。


商標登録第2463390号(出願人:株式会社山忠)
【商標】満足
【指定商品/役務】靴下
※福助株式会社に通常使用権(ライセンス)が設定されている。


ですが、コロナによる外出自粛の影響も相まって、販売に苦戦します。商品が良くても需要の落ち込みには勝てません。
そこで福助が取った方策は、マーケットの拡張。具体的には、ロシアに販売するというものでした。
言うまでもなく、ロシアは日本より寒く、厚手タイツの需要は十分です。にも関わらず、マーケットにある競合品の品質は低く、参入チャンスがありました。ロシアでの販売価格は日本の約3倍ですが、テストマーケティングの結果は、当初見込みの約100倍にものぼり、その後も好調な販売が続いています。

■未来コンパスが指すミライ

他にも知人が関わった、こんなケースがあります。

沖縄の魚を売る
美味しい魚と言われて連想するのは、日本の北で取れる魚ですよね。
「北の魚=おいしい魚」のイメージが定着している中で、沖縄の魚を拡販して欲しいと言われたら、皆さんはどうしますか?
ひねり出された答えは「東南アジアに売る」というものでした。
東南アジアの人からしたら沖縄の魚は「北の海」で取れる美味しい魚。しかも東南アジアと沖縄に生息する魚は品種が似ており、お客さんにとっては見慣れたもの。手に取りやすく、味はいつもより上なのです。沖縄でしか売れないと思われていた魚の市場開拓につながりました。

商売を始めると、慣習に囚われて、マーケットを自分で固定してしまうことがあります。販売先を日本や沖縄に限定して考えてしまうのです。海外展開すべきという単純な話ではありません。自分たちが「見えていない」お客さんがいるということです。
実は私も“あるビジネス“のお客さんを見つけ出そうと模索中。新しい売り方を探っている、と言っても良いかも知れません。
それにしても、答えが見つかりそうな時の高揚感は何なのでしょうか。宝探しでゴールに近づくような胸の高鳴りがあります。

 

著者の他の記事を見る


 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

面白いビジネスを見つけたら是非シェアしてください。フォロー・友達申請大歓迎です!
Twitter
https://twitter.com/takashi_yaeda
Facebook
https://www.facebook.com/takashi.yaeda

 

感想・著者への質問はこちらから