その140「この世はRPG」

このコンテンツについて

なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「この世はRPG」

会社の皆で『16 Personalities』という性格診断テストをやってみました。
人事の取り組みで、社内にどんなキャラクターがいるのか?
それぞれのタレント(性格、特性など)をマネジメントしていく発想で試してみたようです。
ちょっと前から流行っていますよね♪
ちなみ、僕は「指揮官(ENTJ-A)」という結果で、その特徴を見る限り・・・
「無慈悲な感じ」・・・まぁ、そう思われていることがあるだろうなぁ。

他にどんなタイプがあるんだろう?と見ていくと、その中に「主人公」というのがありました。
なんか、カッコいいですよね?
だって、主役ですからね♪

「主役」でフト思ったんですが・・・
それって自分ではなれないですよね?
わかりやすいところで、舞台の主役なんかは演出家などに選ばれたりするわけです。(スポンサーの意向で決まっていることもあるかもしれませんが)
まぁ、それは自分の実力で勝ち取ったとも言えますけども・・・
ただ、その前に、脇役が居るから主役が存在するんじゃあ!?って思うんですよね。
それが一人舞台だとしても、周囲には支えてくれるスタッフがいるわけで。
それで、『16 Personalities』の「主人公」の說明を読むと、「他人を優先」と書いてあるんですよ。
なるほど、自分を主人公足らしめてくれる他者は、自分以上に大切ってことなのかもしれません。

ところで、主役って、ステージに立って、「見ている人を笑顔にしたい!」とか思いながらパフォーマンスするのでしょうか?
僕はひねくれた見方をしちゃうので、「中には自分の能力を見せつけたいって人もいるんじゃないの?」って考えちゃうんですよね。
自分への称賛(拍手や喝采などの反応)が欲しくて、欲しくて、たまらない・・・みたいな。
承認欲求ですね。
見ている人も楽しめたらWin-Winだから良いんですけど。
あの伝説的経営者、稲盛和夫さんも、創業の目的を「稲盛和夫の技術を世に問う」として、社員さんたちの反乱にあいましたからね。
自分が欲しいばっかりだと、反発を招きますよね。
稲盛和夫さんほどの経営者であっても、社員さんが居て初めて経営者であれるということです。

他者からの自己承認を求めるタイプの主役は、自分が話題の中心になって、ちやほやされる環境が大好きです。
人を喜ばせるのが好きそうに見えて、実はそうじゃなかったり。
例えば、友人の結婚式や誕生会があったとします。
その日は友人が主役のはずだけど、歌やダンスを披露するなどして注目を浴びようとしちゃったりしてw

会社という環境だと、自分が自信を持っている分野で、より優れた人がいたとき、かなり居心地悪いと思うんです。
だって、他の人が主役になっちゃうでしょう?
自分が脇役になる(と感じる)から、めちゃくちゃ居心地悪いんです。
そして、思うようにチヤホヤされなくなると、拗ねちゃいますw

主役のケースがわかりやすいので、今回例として挙げましたけど、実はどんな役割でも、自分一人では成立しないんですよね。
買い手(需要)が居るから、売り手(供給)が存在するように。逆もまた然りで。
のび太が居るから、ドラえもんが居る/要る、みたいなね。
なので、片方の役割が存在しなかったり、存在していたとしても質が悪い場合、それはビジネスチャンスかもしれません。
そこに置き換わる役割をどう演じればいいのか?って考えることになりますね。
そう、この世は、ロールプレイングゲームなのです!
 

著者の他の記事を見る

著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

感想・著者への質問はこちらから