その173「『内緒にしてほしい』と言う理由」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「『内緒にしてほしい』と言う理由」

このことは他の人には内緒にしておいて欲しい。

・・・と言いながら、自分で流布している人っていますよね。
なんやねん!とw
例えば、「持病があることは内緒にして欲しい」と言いながら、その一方で「体調が悪くて…実は、持病があって…」と自分から色んな人に話していたりするのです。
まぁ、本人が直接言わなくても、しょっちゅう体調を崩していたら、「どうしたの?」ってなりますからね。

そういう人って、「自分で(情報と印象を)コントロールしたい」のでしょうか。
意図せぬタイミングや伝え方で広まって、相手に想定外の受け取り方をされては困る、と。
間違っても自分が悪者になるような受け取り方はされたくないでしょうしね。

恋人と別れる、会社を辞めるなどの場面では、それぞれの感じ方、言い分があるはずですね。
一方の言い分だけを聞いていると、「それは、あなたは悪くない(夫/妻が悪い、会社が悪い)」となったりします。
ところが、両者の言い分を聞くと、別の真実が浮かび上がってきて、「あぁ、そういうことね(お互い様だよね)」となったります。
つまり、ポイントは、両者の言い分を聞かれる前に、一方的に自分に都合の良い情報を発信しておくことですね。
そう考えると、「内緒にしておいて欲しい」と情報統制を取りながら、意図した印象を与えるために確実にコントロールできる範囲に自ら情報を発信していく・・・
いやぁ、これ、なかなかのやり手ですよw

人って、一旦、そういう感情になってしまったら、後から改めるのが苦手な生き物です。
例えば、「Aさんは酷い人」って一旦思ってしまったら、そう簡単に覆らないってことです。
実際、(ネガティブな)第一印象を持った場合、それが覆るのに6ヶ月くらい必要という研究結果もあるそうです。

冒頭のような人物は、「内緒にして欲しい」と情報統制を図ることで、自らの自身の印象をコントロールするブランディング巧者と言えるのかもしれませんね。

ちょっと前、不倫がリークされ、手紙までさらされた・・・そんなことがありましたよね。
それを見た人は当然色んな印象を持ったはずです。
何かで彼らを見るたび、不倫や手紙のことが連想されてしまうかもしれません。
まぁ、かと言って不倫や手紙について、自分たちからチョロチョロ発信するわけにもいかないでしょうが。
実は、僕が驚いたのは、「え!この人、ゲイじゃなったの!?」ということでした。
昔、弊社のデザイナーでゲイの子がいて、見分け方など教えてもらっていたので、自信はあったのですが・・・
ただ、その方、「ゲイ界の橋◯環奈」と呼ばれているそうで、ゲイ好みの男性を見抜く僕の目は健在だとわかりましたw

考えてみたら、会ったことも、喋ったこともない有名人の不倫とか、広告主ならまだしも僕らには全く関係ないですよね。
なんで、こんなに騒いだり、「けしからん」ってなるのでしょうか?不思議です。
僕からしたらすごく羨ましいし、ゲイからしても羨ましいってだけですよね。

・・・あれ、何の話してましたっけ?

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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