インボイス制度【読むPodcast | マネトレ102-後半】

2023年10月から始まるインボイス制度を大久保先生が解説!(音声はこちら
大久保

適格請求書と保存方式、インボイス。適格請求書を発行できるんだよ。要は、その請求書じゃないと消費税は控除できないということなんで、免税事業者、たとえばデザイナーの人とかさ、1,000万円以下の人とかに請求書が送られてきて、いままでは「消費税です」って乗っかってきたのが、「消費税です」って言って払ってもいいけど、消費税が控除できなくなるっていうことになるんで、基本的には、だから、消費税分はもらえないことになる。

円道

いままで、なんだ……

大久保

いままで免税自称業者でもらえてた人が。

円道

免税事業者で得しちゃった、みたいな人たちがもらえなくなると。

大久保

そうそうそう。それができなくなるっていうことがいちばん大きいのかなと。

円道

これって、いままでの免税対象は、支援に近い……え、意味はなんだったんですか?「大変だし」というか?

大久保

まあ、大して大勢に影響ないからじゃないかなあと。

円道

それを今回やるっていうのは、適正に戻すっていう感じなんですかね。本来払わなきゃいけないのに。

大久保

まあ、そうだね。適正に戻すっていう感じだし……たぶん、これ、無理だと思うんだよ、俺。現実的にさ、適格要件の請求書かどうか誰が突合すんの?税理士がやんの?みたいな。顧問料いくらもらえばそんなのできんの?って思わない?

円道

この適格請求書っていうのは、これ自体はどういうことなんですか?

大久保

要件を満たしてる請求書ってことだけど、登録番号とか適用税率とかが書いてあるんだよね。

円道

はいはいはい。

大久保

だから、それを見て処理するんだろうけど、現状でも8パーと10パーが入り乱れてるだけで、手作業の処理なんか鬼増えてるわけよ。

円道

はいはいはい。

大久保

食材仕入れは8パー、酒は10パーとかさ、いまやってるわけだけど、こんなんできないよね、本来は。だから、デジタル化をする前提なんだろうね。それこそ大手だと、インフォマートさんとかがさ。

円道

やってますね。ばんばんセミナーというか、イベントしてますもんね。

大久保

でも、ああいう自動で経理していくような時代が来るっていう前提でこれが入るんじゃないのとは思うけど。そしたら、つながってれば紙見てやるとかじゃないから、適格……。

円道

請求書?

大久保

うん。適格請求書。そういうオンライン上でやり取りする、連携していくっていう前提だとは思うけどね。「本気でこれ、やれんのかな?」みたいなのはあるもんね。


円道

これ、2023年からは適格請求書の発行、全事業者このルールに則らなきゃいけないんですか?

大久保

則らなければ消費税を払った側が控除できないから、要はお客さんが困っちゃうよね。

円道

じゃあ、実質「みんな乗れよ」っていうことになるわけですね。

大久保

乗らない人はいないんじゃない。要はお客さんに迷惑かかるから。

円道

はいはいはい。

大久保

か、消費税分もらわないかになっちゃうよね。

円道

それする人はあえていないですもんね。

大久保

でも課税事業者だから、消費税はかかるからね。「消費税もらってません」って言っても、課税事業者の場合は……だから、よく根拠はわかんないけど、国に対して「この制度は俺は認めたくないから、適格なんか発行せん!」って言って、「100万円でいい」って110万になって、っていって100万もらったら、100万の10パーセントは消費税納めなきゃいけないからね。いいことはまったく、たぶんないので。

円道

ああ、なるほど(笑)

大久保

たぶんやらない人はいない。だから個人事業主とかだろうね。いままで免税事業者の人が、資金繰りが悪化する可能性あるよね。10パーもらえないから。

円道

まあ、ですよね。単純に消費税が……

大久保

そうそうそう。だから、そのへんは考えたほうがいいよね。

円道

ぎりぎり1,000万とかだと、消費税分って結構意外とインパクトありますよね。

大久保

いやいやいや、インパクトあるけど、資金繰りが悪くなるじゃん。まあ、資金繰りっていうか、いままでもらえてて払わなくてよかったのが、もらえなくなっちゃうから。そうそうそう、資金繰りもそうだし、損益もそうだね。

円道

なるほどね。そうかそうか。損益の話じゃなくて、資金繰りのほうの話か。

大久保

資金繰りもやばいし。いちばんやばいのは資金繰りだよ。毎月入ってくる10パーが、収入が10パー減して、さらに払わなくていいから、まあいいんだけどそれは。

円道

なるほどですね。インボイス制度、でも、逆にあれか、そんなもんなんですね。

大久保

そんなもん?

円道

いや、なんか細かい話でよく出てくんのが、「一人親方がどうだ」とか、悪いとかいろいろ出ちゃってるんで。

大久保

一人親方とかはしんどいんじゃない、たぶん、免税だろうから。いま言ったみたいに10パー減るよね、収入が。

円道

単純にそういうことですよね。

大久保

単純に減る。それで成り立たないなら、早く廃業したほうがいいかもしれない。そういうところには影響出るんじゃない?あとは実務がどんぐらい面倒くさくなるかと、デジタル化が押し進むか、かなあと思うけど。

円道

これ、税理士の先生的な影響はどう出る想定なんですか?

大久保

それをチェックしなきゃいけないなと。

円道

チェックが必要になるのか。

大久保

うん。

円道

それ、税理士の仕事なんですね。

大久保

それは仕事なんじゃない。やってらんないよね、もうね、そんなのね(笑)

円道

仕事は、じゃあ増えることになりそう?

大久保

でも取れないだろ、それで。「インボイス制度なんで顧問料1.5倍します」って。

円道

まあ、ですよね。

大久保

まあ、言ってみてもいいけど(笑)

円道

……(笑)

大久保

まあ、だから、そうじゃないように手間が減るとは思うけどね、そういう意味じゃ。

円道

電子化されて?

大久保

うん。デジタル化されることでね。

円道

なるほど。ということで、2021年10月から登録になるっていうには、登録ってどういうことですか?

大久保

登録して、その請求書が発行できるから。

円道

あ、いったん登録?登録期間で2年もかかるんですね。

大久保

ほぼ全事業者だからね。

円道

じゃあ、また10月以降とか動き出したら、また改めて登録始まって、情報共有とかもあれば、これに関してはしましょうかね。

大久保

そうね。2年ぐらいあるからね。

円道

そうですよね。情報発信しながら……

大久保

……はい。

円道

いきたいと思います。

大久保

いくの?(笑)そんなに俺、情報発信しないよ?たぶん、この件に関して(笑)

円道

インボイス制度?(笑)まあ、与太話ぐらいで。まあ、なんか質問ありましたら、ぜひお待ちしてますので。ということで、今日のとこは終わりたいと思います。大久保先生、ありがとうございました。

大久保

ありがとうございまーす。

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