【大手の作法/059】遅刻の準備

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法: 遅刻の準備

とあるTwitterが話題です。

「遅刻はNG。でも、残業はOK。変じゃない??」

確かに。

「社会人にもなって時間も守れないのか!!」若き日の高松がよく耳にした言葉です。。

「働き方改革」が叫ばれる昨今。真っ当で本質的な疑問ですね。

新入社員が入社すると「ビジネスマナー」や「社会人としてのスタンス」などの研修を実施しない大手企業は皆無です。

人事部からは、「遅刻は絶対にNG」「万が一、遅刻した場合にすべき対応」なども伝え、「なぜ、遅刻が悪いのか?を自らの頭で考えさせてほしい」「学生気分を払拭させてください!」などのオーダーをいただくことも多くあります。

現場配属後のOJTでも、「遅刻」に対しては、たとえ1分であっても注意する先輩がほとんどでしょう。

にもかかわらず、
「残業をなくす」ことについては、「そんなの絶対ムリ!」などと感じる方が少なくありません。。

どちらも「時間を守っていない」点では、まったく同じなのに。。

だからこそ、このツイートには「正論過ぎる!!」「残業は美談にするヤツ多いよな」「俺らの時代は徹夜して、とか。知らんがな」「日本の悪しき風習」などと共感が止まないのです。

今後。若い世代を中心に「当たり前の価値観」として定着するでしょうし、この疑問への回答を準備することが、企業には求められることでしょう。

そんなことを、某大手人事部長Kさんとのon-lineミーティング(議題:新入社員研修)の前に考えていましたが、PCの起動が遅く、危うく遅刻しそうになった高松でした。

 

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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