第108回 大手と中小の橋渡し

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/ 大手と中小の橋渡し

「たかまり」としては、日頃より、「大手企業の組織開発」に携わっていますが、一方で、大手とのパイプ作りに励む「中小企業の組織開発」にも携わっています。

大手と中小。規模はもちろんのこと、働く方々の仕事への取り組み方、組織への考え方など、異なるところばかり。

「両極にある」と言っても過言ではありません。

ところが、この大小の組織。

意外や意外。

実は、非常に相性が良く、お互いを補える関係にもなり得るのです。

しかし、お互いの特性について理解が不足しているために、

互いに一方のことを、

・進行が、遅すぎるor雑すぎる
・意見が、無難すぎるor突拍子もない
・頭が固すぎるor配慮が足らない

などと、心の中で言い合ってしまうのです。

大手組織に明るい場活師の泉一也さんと雑談した際に、

大手の文化には、「現実的」が存在し、中小の文化、特に経営者には「無邪氣」が存在しているのでは?と感じました。

泉さんからは、「現実的な大人」が増えた日本の雰囲気を改善するには、「無邪氣な子供」の免疫を持つことだと教わったのですが、

◆現実的な大人
・自分の力量を知っている
・想像でモノを言わない
・実際の難しさを知っている

◆無邪氣な子供
・自分の力量を知らない
・空想ばかりしている
・やってから学ぶ

なるほど。大きく異なります。

前者は、「計画性」を大事にし、後者は、「偶発性」を楽しむ。そんな存在です。

この現実的と無邪氣の「背景を翻訳」し、計画性と偶発性の「間をつなげる」ことで、大手組織と中小組織に「共創・共育」を生み出すことができるのです。

「たかまり」では、引き続き、「大手と中小の橋渡し」に励みます。

皆様、本年もよろしくお願いいたします!

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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