其の佰四十七 クレームって何?

イノベーションカードが知らせる


本日の斬り口言い方を変える
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怒り出す人は
ほんとーに
目の前の出来事に
怒っているのだろうか?

と疑問に思うでござる。

突発的な怒り方や
理不尽な言葉の応酬を
観察すると

怒りたいだけ

ではないだろうか。

思う存分
怒れることを
探しまくっている

のではないか。

と拙者、最近
結論づいたでござる。

ーーーー
たとえば、
こんな体験があった。

初老の男性1人

初老の女性と
その娘と孫の3人

拙者

という並び順で
バス停にいた。

事故か何かで
道路が渋滞し、
バスが大幅に
遅れていた。

待てど待てど
バスがこない。

そんなときに、
孫と思われる男の子が

あっ、バス

と言って、
お母さんが

えっ?
もー、まだじゃなーい

と反応するのが
面白いらしく
それを繰り返していた。

男の子とお母さん、
仲良しだねー。

と拙者は微笑ましく
感じていたでござる。

がっ、しかーし!
初老の男性が、
いきなり怒鳴りだした。

嘘つきの子供に
そんな態度だから
子供が図にのるんだ!

という。
初老の女性は、

すみません。
子供も退屈なので。
ごめんなさい。

と即座に謝った。
がっ、しかーし!

親の教育が
なってないんだ!
あんたの娘だろ?
母親がダメだから
娘もダメなんだ!!!

と初老の男性が
いい続けた瞬間、
お母さんが男の子の
頬をばちーーーん!と
ひっぱたき、

これで気が済みましたか!!!

と言い返し、
わんわん泣き出した男の子を連れて
バス停の列から離れていった。

初老の女性が、
それを慌てて追っていく。

ーーーー
初老の男性は、
くっと口を結んでいた。

バスが到着し、
乗車するとき
初老の男性は
運転手に

なんでこんな遅れるんだ!
バスが遅れるから
不愉快なことになった!

と怒鳴った。

初老の男性が悪い、
子供を打たなくてもいいじゃないか
などそれはちょっと置いて
初老の男性の

怒りの動き

をみていきたい。

自分の目の前で
起きた出来事が
問題なのではない。

初老の男性は
すでに

常に怒っている

のでござる。

生活、人生、家族、
社会、行政、世界
すべてに

言葉にできない
怒りをふつふつと
マグマのように
たぎらせて

そのマグマの

発散するときを
無意識に狙っている

のでござる。
不良や故障、
期待と異なる損失など
自分が受けた被害を
伝えることが
クレームだが、

ほとんどの場合、

無自覚の怒りの発散

が含まれている。

最近、怒りたくて
怒りたくて仕方がない人が
増えているように
拙者は感じる。

鎮めたまえ。

ーーーー
ってことで
クレームとは、不具合を伝えることだけではない。

人生における無自覚な怒りを発散する機会になっている

でござる。

拙者、淡々とやればいいのに、と思うでござるよ。

 

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パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野裕子

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

ツクリビト株式会社 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)一般社団法人ビーイング・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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