【読むPodcast | ゲリラマーケティング】「お客さんのお客さんを増やしたい」2019年9月18日配信

第364回 最近、増えてきました。「お客さんのお客さんを増やしたい」というご質問。
「腹をくくりさえすれば、そんなのは簡単」と言い切る安田ですが・・・
栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

昔から暇な時期と忙しい時期が入れ代わり立ち代わりやってきます。成熟すればするほど、よい塩梅になっていくのかが知りたいです。金子亜佑美です。

安田

安田佳生です。

金子

本日は経営者・50代の方からご質問をいただいてます。いつも楽しく拝聴しております。地方で電気工事店向けに電気設備資材の卸商社を経営しております。集客についての質問です。現在のわれわれの仕事は、お客様である電気工事店が受注した仕事で使用する資材を販売しています。そのため、すでに使う資材は決まっていて商品提案しにくく、また、同業他社も多いため、価格競争が起きやすくなっています。そういった状況を打破するためにも、この状況をチャンスと捉え、お客様の集客を手伝うことで、われわれの付加価値を高め、より信頼関係が築けるのではないかと考えています。ただ、いままで受け身の営業方法だったこともあり、どこからどういった方法で集客を手伝いしていいか正直わからず悩んでおります。正解はないと思いますが、お三方のアドバイスを聞きたいです。よろしくお願いします。ということです。

安田

はい。

金子

すいません、ちょっと四文字熟語が難しい。

安田

熟語じゃないけど、まあ、漢字が苦手なんですかね。

栃尾

漢字がね。

金子

漢字がとても苦手です。4文字以上は苦手です。

安田

要約すると、電気工事店に向けて電気設備資材を卸している会社の経営者さんで、価格も決まってて、売る商品も決まってて、同業他社と差別化しにくいと。だから、お客さんのお客さんを集めようっていう。われわれがよく言っている、「お客さんの集客を手伝っちゃおう」戦略ですね。最近ようやくこれが浸透してきましたね、なんか。

金子

お~。

栃尾

すばらしい。

安田

ね。うれしいですね。お客さんのお客さんを集めるっていうのはホント手っ取り早いんですよ。それをやれば一気に差別化できて、商品が売れていくと。

栃尾

うん。

金子

おぉ。

安田

ということで本日は。

栃尾

(笑)

安田

早いですかね。

金子

あはは(笑)私のほうが長かった……。

栃尾

「どうやって集客すればいいんでしょう?」ってことですよね、今度は。

金子

そうですね。

安田

そうですね。まあ、正直言って、そんなに難しく考えるほどのことではないんですけどね。

金子

おっ。というと?

安田

難しそうな感じします?集客って。

金子

うん。

栃尾

悩んでる人、多いんじゃないですか?できなくて。

金子

多いと思う。うん。

安田

自分の商品を売るっていうのは難しいですよね。自分の集客するっていうのは。でも、人の集客って、そんなに難しくないんですよ。

金子

あぁ、そういうことかぁ。

安田

人の商品売るのは簡単!

栃尾

えーっ。

安田

いや、ホントに。そう思いません?

栃尾

おすすめすればいいから?

安田

そう。たとえば知り合いとか友達に「あそこのあのパンおいしいよ」とか、「あの店、絶対いいから行ってみなよ」って言ってません?みなさん。

栃尾

言ってます。

金子

うん。

安田

ね。それ集客じゃないですか。それと一緒。

栃尾

「うちのパンおいしいよ」って言っても来てくれないですけどね。

安田

はい。自分と関係のないところは勧めやすいじゃないですか。

金子

おすすめやすいし、おすすめされたら、1個クッションとして信頼があるじゃないですか。自分が言うことで、その奥にあるお客さんの。

安田

そう。そのとおり。さすが金子さんですね。ということで本日は。

栃尾

早い早い(笑)

金子

ちょちょちょちょ(笑)

安田

ちょっと今日は早く帰りたいなと思って(笑)

栃尾

じゃあ、ひとつは口コミでおすすめするっていうことですか?

安田

口コミっていうかですね、ひとつ……僕もこの手の相談、実はすごい多いんですよ。ポッドキャストへの質問にも来ますけど、実際リアルに「手伝ってくれ」って言われることがすごく多いんですよね。

金子

へぇ~。

安田

簡単なんですよ、実は。ただ、この方に決断が必要なだけで。

金子

決断?

安田

はい。たとえばですね、いっぱいありますよね、電気工事店って。ありますよね。

栃尾

ありますね。

安田

この方のお客さんの工事店もあるし、お客さんじゃない工事店もありますよね。

栃尾

うん。

金子

うんうん。

安田

で、お客さんのお客さん、つまりユーザーさんにどの電気工事店すすめるの?ってことなんですよ、大事なのは。たとえば、栃尾さんがお友達に非常においしいお店すすめるとするじゃないですか。でも、実はそこから裏から宣伝広告費もらってたってなったら、後ろめたくないですか?

栃尾

嫌ですね。

金子

たしかに。

安田

ね。嫌ですよね。

栃尾

はい。

安田

それってホントにいいと思ってるんじゃなくて、金のためじゃん、みたいな。

栃尾

友達を失いかねない。

安田

ね。友達を失うってことは、これに置き換えると、ユーザーの信頼を失うってことなんですよ。

栃尾

はい。

金子

なるほど。

安田

つまり、自分のお客さんだから、そこにだけお客さんを集めるっていうのは難しいんですよ。だから、「自分がもし頼むとしたら、絶対この電気工事屋さんに頼みます。だって、このお店はここがすばらしいですから」っていうところを伝えりゃいいんですよ、ただ。そしたら、そこに人来ますよね。

栃尾

はい。

安田

でも、ここと取引してるんだけど、すばらしくないお店もきっとありますよね。

栃尾

うん。

金子

うん。

安田

そこを宣伝したら終わっちゃうってことですね。

金子

なるほど!

安田

だから、自分がお客さんの中で本当にすばらしいと思ってるところは、そのとおり宣伝すりゃいいんですよ。たとえ自分のお客さんじゃなかったとしても、「ここの電気工事店はホントすらばしい」っていうところを見つけて、宣伝してあげりゃいいんですよ。

栃尾

ギブですね。

安田

そうすると、そう、いま取引ないけど、その人は「この人すごい宣伝してくれるから、どうせ買うんだったらこの人から買おう」と思ってくれますよね。だから、大事なのは「自分のお客さんだから集客する」っていう視点をまず捨てることですね。

栃尾

その決断をするのが、どの方も難しいと。

安田

そう。お客さんを選ばないと、お客さんのお客さんには選ばれないってことですね。だから、それをやると絶対お客さん入れ替わります。「なんで、俺、おまえんとこから買ってんのに、うちの宣伝してくれないの?」っていう人が絶対出てくるじゃないですか、だって。

栃尾

そうなりますよね。

金子

うん。

安田

はい。だけど、「自分がユーザーだったら絶対ここには頼まないな」っていうのを、「自分のとこのお客さんだ」っていうだけで宣伝しちゃうと、集客としての信用力はガタ落ちですよね。

栃尾

うんうん。

金子

うんうん。

安田

だから、順番を変えないといけないんですよ。まず、「自分だったらどこに頼みたくなるのか」っていう。で、自分が頼みたいところの宣伝をしてあげりゃいいんですよ。そうすると、結果的にそこが自分たちのお客さんになるってことですね。

金子

ほほぅ。

栃尾

それは結構長期スパンになるんですかね、考え方としては。1回へこみそうですけど。

安田

1回へこみそうですよね。まあ、それが半年で入れ替わるのか、3年かかるのかはわかりませんけど。

栃尾

なるほど。

金子

なんでへこむんですか?なんでへこむんですか?わかってません。

栃尾

新しいところが注文してくれるより、いまいる取引先が断られるほうが先に来ると思う。

金子

……あぁ、なるほど。

栃尾

わかった?(笑)

金子

んー、んーと、ごめんなさい、わかりません。あとで教えてください(笑)

栃尾

いったん売上が落ちると思うんだよな。

金子

いったん売上が落ちるっていうことですね。

安田

どうですかね。それはやってみないとわかんないですね。

栃尾

そうじゃないかもしれないです、やり方によっては。

安田

だって、べつにデメリットを与えてるわけじゃないんで。

栃尾

悪口言ってるわけじゃないですもんね。

安田

悪口言ってるわけじゃないんで。だけど、僕がやるんだったら、やっぱ、お客さんが離れていく覚悟はしますね。で、それをやらないで、いいお客さんも悪いお客さんもひっくるめて、つまり、お客さんのお客さんからしたら「この電気工事屋に頼むのはどうなんだろう?」っていうお客さんの集客をやっちゃったら、逆に僕は終わっちゃうと思いますね。

栃尾

なるほどなるほど。

金子

うーん。

安田

だから、お客さんを選ぶ覚悟っていうか、お客さんを入れ替える覚悟をもってやれば、ぜんぜん難しくないんですよ、集客は。

栃尾

で、うまくいけば、もっといい電気工事店から発注が来るわけですから、よりよくなりますよね。

安田

まあ、そのとおりですね、はい。

栃尾

その具体的なやり方は、口コミみたいな直接とか、あと、Webで比較みたいなサイトをつくるとかあると思うんですけど。

安田

どのメディアでやるかっていうのは次の段階ですけど、まずはやっぱり、そもそも、いい電気工事店はどういう電気工事店なのかっていう、ユーザーにとってですよ、それをちゃんと考えて、「ここってすばらしいよね」っていう電気工事店とか、べつに電気工事店じゃなくてもいいんですけど、きちんと選べるようなサイトをつくってあげるっていうのも手ですよね。だって、ユーザーは、いろいろ電気工事店あるけど、どこに頼んでいいかわかんないわけなんで。

栃尾

すごい。私がユーザーだったら、めっちゃ相談したいですね。

安田

そうですよね。

栃尾

はい。聞きに行く。

安田

だから、「ユーザーさんにとってどこの電気工事店がいいんですか?」って聞かれる立場になっちゃえば、そのときに大事なのは、変に「お客さんだから」って肩入れせずに、そのユーザーさんの悩み聞いて、「あなただったらA社がいいよ」とか、「あなただったら、たぶんB店のあの人に頼むのがいちばんいいよ」とかって言ってあげると、聞きに来る人がどんどん増えるじゃないですか。そうすると集客完了ってことですね。

栃尾

すごい美しい。

金子

おぉ。

安田

ということで、おまとめを。

栃尾

はい。

金子

お願いします。

栃尾

自分が取引あるところを宣伝するのではなく、いろんな電気工事店に詳しくなって、いちばんすばらしいところ、ユーザーさんに合うところを紹介するといいでしょう。そのためには取引先を入れ替える覚悟が必要です。っていうことですかね。

安田

ということで、本日は以上です。どうもありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。


*本ぺージは、2019年9月18日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらからhttp://yasudayoshio.com/podcast/#/top


ポッドキャスト番組「安田佳生のゲリラマーケティング」は毎週水曜日配信中。

安田佳生
境目研究家

 

 

 

栃尾江美
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金子亜祐美
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