「人にとって本はどのような存在なのか」【読むPodcast | ゲリラマーケティング】

第578回「人にとって本はどのような存在なのか」と問いかける栃尾ゲリラ。
「私とは私という記憶である」と解説する安田。
本は記憶に大きな影響を与えるのだそうです。
栃尾

こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング ナビゲーターの栃尾江美です。

金子

音楽も動画も人間関係も改めて勉強中です。金子あゆみです。

安田

安田佳生です。

栃尾

どうやって勉強するんですか?

金子

あ、そういうことで、そういうことで。

栃尾

次に行こうとしてた(笑)

金子

えーと、ね、話に通じる今回のテーマをお願いします。

栃尾

じゃあ、ちょっと聞きたいことがあるので。改めて本が好きだなと思ってるんですけど、皆さんにとって本はどのような存在ですか?今どのような存在で、幼少期はどのような存在だったかお伺いしたいです。

金子

いやー。私からじゃあ。

栃尾

はい。

金子

ま、なんかすごく苦手なジャンルでした。本を読むとか、読書感想文を書くとか。

栃尾

ああ、確かに。

金子

小さい時は本当に超苦手で。作者が何を言っているのかを書けみたいなので、満点取れたことがない感じです。

安田

あれも的外れな質問ですよね。ほんとなのか?って作者に聞いてみたい。

金子

いや、それですね。それで、なんかすごい苦手だったんですけど、大人になってからは、学びがすごく多くて、ちゃんと勉強しようと思って本を買ったりはしてます。

栃尾

大人になってから読むようになった?勉強のために?

金子

読めるようになった感じです。勉強のためにも、面白いファンタジーとかも読めるようになってきました。

安田

なるほど。

金子

安田さんはどうですか?

安田

私は自分でも本を書いていたので。

栃尾

確かに。

金子

そうだ。

安田

本というのは1人の人間の結晶みたいなものなんです。

栃尾

うん。

金子

うん。

安田

たとえば明日の朝、全ての記憶をなくしてたら、もうその人じゃないでしょ。

栃尾

はい、そうですね。

金子

うん。

安田

つまり、私とは何かというと、私の記憶なわけですよ。今まで生きてきた。

栃尾

なるほど。

金子

うんうん。

安田

金子さんも金子さんの記憶なんですよ。僕から見た金子さんに関する記憶でもあるし、金子さん自身の記憶でもあるし。そして記憶というのは思考でできているわけです。

金子

うんうんうん。

安田

つまり自分が作ってるわけですよ。

栃尾

はい。

安田

読書というのは他人の思考に触れること。思考と言えるほどじゃない本もいっぱいありますけど。偉人が人生をかけて考えた思考が凝縮された本もあるわけで。

金子

うん。

安田

人の思考を自分の思考に取り組む方法のひとつが本ですね。

栃尾

あとは人に話を聞くとかね。

金子

うん。

安田

会って話せる人って限られるじゃないですか。何百年も前の人とか、有名な人とか、なかなか会えない。会えない人の思考に触れられるところが本のすごいところ。

金子

うん、確かに。

安田

いい本は人格や思考にすごく影響を与えますよ。本を読まない人よりはるかに深い人間になると思います。

金子

うん。なるほど。

栃尾

私も本当にそういう風に思うんですけど。たとえば映画とか、youtube動画とか、音声とか、そういうものとは全く異質のものと思いますか?

安田

種類も違うし、凝縮度合いが違うと思います。読む人のスキルや知識に、かなり大きく左右されますけど。

栃尾

うんうん。

安田

本から思考や価値観を引き出して、自分のものにするのがすごく難しい。難しいけど、その可能性が映画や音声よりも無限にある気がします。

金子

うーん。映画とかより難しいイメージあります。本って。

栃尾

映画も作ってる人の意図を汲むのってすごい難しいじゃない?知識もいるし。

安田

映画ならみんな同じ映像を見れるじゃないですか。そこから得るものは人によって違うとしても。本の場合は文字から思い描く映像自体が違ったりするので。

栃尾

はいはい。

安田

小説は好きなんですけど、めったに読まない理由がそれですね。小説は一気に読みたいから。

栃尾

あー。

安田

頭の中にできた映像をできるだけ鮮明に持っていたくて。途中で邪魔されたり、何回にも分けて読むのが苦手。

金子

あー、それはわかる。

安田

最高の集中度で読みたい本が小説ですね。

金子

うーん。

栃尾

じゃあ時間がたっぷり取れた時じゃないと読めないってことですね?

安田

時間がある時じゃないと読む気がしないですね。

栃尾

読書の充実度合いが全然違うって感じですか?

安田

途切れ途切れに小説を読むと、自分の思考にほとんど影響を与えない読み方になっちゃう。

栃尾

ふーん。

安田

そんな感じです。

金子

なるほど。

栃尾

なるほどね。でも思考の結晶っていうのはまさにそうだなと思いました。喋ることでも人格とか思考の癖みたいなのは出ると思うんですけど。それは割とこう、流れる水のように、ちょっと薄いといえば薄い。で、本だと、ぎゅっと凝縮されて深い感じがする。

安田

逆にビジネス書はあんまり読まないです。とくに答えやノウハウらしきものが書いてあるビジネス書は読まないです。

栃尾

うんうん。

安田

答えやノウハウって役に立ちそうであまり役に立たない。自分で答えを導き出すために、自分の思考に影響を与えたいわけです。

栃尾

うんうん。

安田

人に答えを教えてもらっても全くありがたくない。それよりもヒントが欲しい。

栃尾

はいはい。

安田

悩んでることをそのままを書いてくれた方が役に立つ。昔、そういう本を書いたことがあるんです。「疑問論」っていう疑問だけを集めた本。まったく売れませんでした。世の中に求められてなかった(笑)

金子

えー、名著じゃないですか。今の時代にぴったり。

安田

どうなんでしょう(笑)

栃尾

でもビジネス書は最近ちょっと売れなくなってきてるみたいです。一時期が売れすぎたというか。

安田

本があんまり売れない時代ですよね。みんな昔みたいに隙間時間がないから。本は読むのに時間がかかるし。

栃尾

はい。

安田

失敗したくないから、みんな読んでるベストセラーを読むんでしょうね。

栃尾

あ、失敗したくないからですか。あれは。

安田

だって無駄な本読むとすごい時間ロスじゃないですか。

金子

うん。

栃尾

でもまあ失敗はしますよね、本は。

安田

世の中にはすごい数の本があるので、その1%を読むことも不可能なわけですよ。だからどの本を読むかがすごく大事。流行ってるとか売れてるとかで読んじゃいけないと思います。

栃尾

はいはいはい。

金子

なるほど。
江美さんにとっては、ちなみにどんな存在なんですか?

栃尾

ジャンルにもよるのかな。安田さんのおっしゃるように、その人の思考を知りたいというのはすごくある。物語やファンタジーはその登場人物に集中しちゃう。なので、あんまり書いた人の思考みたいな意識はなかったかも。でも何冊も読むと、やっぱその人の人生哲学が確かに見えてくるっていうのはありますね。

金子

うんうんうん。

安田

まあ書いてる人の思考なんて、本当は分からないんでしょうけど。書いてる本人もそれをうまく伝えられないから、小説にしたり音楽にしたりするんだと思うんですよ。

栃尾

そうですよね。

安田

うまく言えないけど、こういう物語なら何か伝わるかも。みたいなことで。だから物語に没頭するのは、それはそれで正しいと思います。

栃尾

はいはいはい。

金子

うーん。

栃尾

本を読んでると充実した時間だなって感じがします。それが欲しくて読むっていうのはありますね、私は。

安田

読む前と読んだ後で明らかに自分の人格が変わる本ってありますよね。

栃尾

あー。

金子

えー、そういうの紹介してほしいですね。

栃尾

人によって違うから。

安田

うん。人によりますね。

金子

あ、そっか。

栃尾

出会いだからね。勧めても、そうはならないのよ、その人にとって。

金子

あ、そうなんだ。

安田

タイミングも大事でね。

金子

あ、そっかそうか。

安田

はい。ということで、本日は盛り上がりましたが、以上とさせていただきます。ありがとうございました。

栃尾

ありがとうございました。

金子

ありがとうございました。

栃尾

本日も番組をお聞きいただき、ありがとうございました。私たち3人とリスナーさんとでギブの実験室というオンラインサロンをやってます。参加したい方はキャンプファイヤーで検索するか、境目研究家安田佳生のホームページ(安田佳生ドットコム)からお申し込みください。では来週もお楽しみに。


*本ぺージは、2023年10月25日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから

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