不労所得バンザイ

多くの人は不労所得が入ってくることを望む。一方で不労所得は真っ当な生き方に反するという感覚も持っている。働かずに所得が入ってくる状態はまともではない。長続きするはずがない。きっと何かよくないことをしている結果だろうと考える。確かにそのような不労所得もたくさんある。

たとえば株や宝くじでたまたま大当たりした収入や、弱者から搾取することによって得ている収入。それが長続きするとは思えないし、そのような不労所得は社会にとって良いものとは言えない。だが不労所得はこのようなものばかりではない。いや、本来の不労所得はもっと真面目なものだ。

自分の頭でしっかりと考え、自分の時間とお金を投資して、多くの人に役に立てる仕組みを作り上げる。不労所得はその結果としてもたらされるものだ。電球を作ったエジソンも、アマゾンを作ったジェフ・ベゾスも、SpaceXを作ったイーロン・マスクも、単なる運と搾取で大金持ちになったわけではない。

人々の生活を変え、便利で豊かな暮らしを生み出し、その仕組みを作った褒美に使いきれないほどの不労所得を得ている。これほど素晴らしい仕事はないだろう。「もう働かなくてもいい」と言ってもらえるくらい圧倒的に人の役に立ってきた結果。それが不労所得なのだ。バンザイ不労所得と言いたい。

戦略とは無駄な戦闘を略する(なくす)こと、戦わずして勝つことだと孫子は言っている。経営者たるもの、もっと真面目に不労所得を稼ぐべきだ。現場に入ることはもちろん重要だ。汗水流すことに価値がないとは言わない。だが経営者はそれだけではダメだ。戦略によって無くさなくてはならない。

無くすべきは自分の労働だ。1ヶ月休んでも、1年間会社に行かなくても、会社と自分の懐にお金が入り続ける仕組み。それを考え、作り上げることが経営者の仕事ではないのか。社長の仕事を略し、経営幹部の仕事も略し、管理職の仕事まで略し、それでも回り続ける仕組み。そこに中小企業の未来がある。

働かざる者食うべからずというが、働き続けている経営者はじつは働いていないのである。それは経営者の仕事ではなく労働者の仕事だ。自分の時間をお金に換えるのではなく他人の時間をお金に換える。他人を喜ばせ、他人を儲けさせ、その結果として自分は不労所得を得る。これこそが経営者の仕事だ。
 

 

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