お医者さんは、なやんでる。 第22回 「病院の全体像、把握できてますか?」

第22回 「病院の全体像、把握できてますか?」

お医者さん
お医者さん
病院、と言うとなんとなく特殊な組織にも感じるが、実際は普通の会社とそれほど変わらない。
お医者さん
お医者さん
労務や経理などの部署も必要だし、業者との折衝もしないといけない。
お医者さん
お医者さん
自分は診察に集中したいからそれらを社員や外部業者に任せているが……それはそれで不安なんだよな。
経営者なのに、全体像がいまいち捉えられていない。そんな不安でしょうか。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ああ、まさにそんな感じ。…って、君は誰?
ドクターアバターの絹川です。お医者さんの様々な相談に乗りながら「アバター(分身)」としてお手伝いをしています。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
ふうん。……でも本当にあなたの言う通りだよ。やることが多すぎて、外部のリソースを使わざるを得ない。だがその結果、自分の把握していない業務範囲も当然増えていく。
かといって、ご自身がすべて把握しようとすると、本業の診察にかける時間も減らさなくてはいけない。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
その通り。どっちを取っても課題が残る。これはジレンマだよね。
社員であればまだ、同じ空間にいるだけコミュニケーションも取れる。でも、時々しかやりとしない外部業者の場合、どんな業務をどんな風に進めているのかわからない。これは不安になりますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そう! たとえば、医療システムの運用を何社かの会社に委託してるんだけど、どこの会社が何を担当してるのか、よくわかんないんだよ。
なるほど、あるあるな話ですね。システムを複数の会社に外部委託している病院やクリニックは多いですから。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
各業者との契約自体は僕がやったんだけどね。でも、そもそも僕にシステムの知識がないものだから、あんまり何を言われてるのかもわからなくて。
なるほど。となると、同じ業務を複数の企業が担当しているケースもあり得ますね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
え! それじゃ僕は無駄なお金を払っているってこと?
その可能性はありますね。ただ、業務がかぶっているならまだマシです。問題なのはその逆、どの業者も担当していない業務がある場合です。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
……担当していない業務?
ええ、例えば、業務を分担しているが故に、セキュリティ面など重要なポイントをどの業者も押さえていない、ということが起こりうるのです。「当然他の業者がやってるだろう」と皆が思っていて、実のところ誰もやってなかった、というケースですね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そ、それはマズイな。でも、そうか……全体像を知り得るとしたら私だけで、その私がチンプンカンプンな状態だから、誰も問題に気づかない。
その通りです。もちろん、それに比べればマシだとは言いましたが、同じ業務を複数の会社に頼んでいて無駄な経費がかかっているというのも、経営的にはマズイですよね。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
でも、じゃあ、どうしたらいいんだ? さっき言ったように、僕にはもう割ける時間がないんだよ。
私がオススメしているのは、いわゆるセカンドオピニオンです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
セカンドオピニオン?
はい。社員でもいいし外部業者でもいいんですが、「全体像を把握し、問題があれば解決する」というのをメイン業務とする人を用意するのです。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
なるほど! つまり「全体像を把握すること」自体をアウトソースするわけか!
仰るとおりです!そうすれば先生は、その人とだけコミュニケーションしていればいい。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
いやあ、盲点だった。確かにそれができれば、僕は新たなリソースを割くことなく、全体像を捉えることができる。
必要があればそういった人材も紹介できますので、ぜひ検討してみてください。
絹川
絹川
お医者さん
お医者さん
そうなの? じゃあちょっと相談させてもらいたいんだけど。
もちろんです!お任せください!
絹川
絹川

 

医療エンジニアとして多くの病院に関わり、お医者さんのなやみを聞きまくってきた絹川裕康によるコラム。


著者:ドクターアバター 絹川 裕康

株式会社ザイデフロス代表取締役。電子カルテ導入のスペシャリストとして、大規模総合病院から個人クリニックまでを幅広く担当。エンジニアには珍しく大の「お喋り好き」で、いつの間にかお医者さんの相談相手になってしまう。2020年、なやめるお医者さんたちを”分身”としてサポートする「ドクターアバター」としての活動をスタート。

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