この対談について
健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。
第34回 発酵と腐敗の境目
第34回 発酵と腐敗の境目

私、常々不思議に思っていることがありまして。それが「発酵」と「腐敗」の違いなんです。たとえば、チーズはそもそも発酵しているものなのに、腐敗したチーズは食べられないってどういうことなのかなと。発酵と腐敗の境目はどこにあるんでしょうか?

はい。細菌が食物の分子を細かくしていくという現象自体は、発酵も腐敗も全く同じ。「分解されていく作用」のうち、人間にとって有用なものを「発酵」、害になるものを「腐敗」と呼び分けているだけなんです。

そうですよね(笑)。ちなみに私が発酵についてお伝えする時によくする話があって。それが自然農法・有機農法・慣行農法(化学肥料や農薬を使う農法)、それぞれで作られたお米を、水の入った瓶に入れ1~2ヶ月放置するとどうなるか、というものなんですけど。

ああ、確かに(笑)。納豆を「いい匂い」と感じる人はあまりいない気がしますが、あれは腐敗ではなく発酵ですもんね。うーん、そうなると謎は深まります。今でこそ化学検査などでチェックできますけど、はるか昔の人間は、どうやって発酵と腐敗の区別をしてきたんでしょう。

経験則だったんじゃないでしょうか。私たちの祖先が、食べても大丈夫かどうか身をもって確かめていき、その結果を後世に伝えていった。その伝達の中で「こういうにおいがしたら大丈夫」というようなノウハウも共有されるようになったんじゃないですかね。

なるほど。それこそ命懸けで、発酵と腐敗の境目を見つけてきてくれたと(笑)。ところで私、発酵食品は体に良いというイメージがあるんですが、それは合っていますか?

ええ、そうですね。基本的に発酵食品は消化吸収に優しい食べ物です。というより、発酵の働きが消化吸収を助けてくれる。結果、すごくスムーズかつ効率的に細胞に栄養を届けられるというわけです。例えば以前「遅延型アレルギー」のお話をしたことがありましたよね。

そうでしたか! それは発酵することによって乳糖やタンパク質が小さく分解され、無毒化しているからなんです。もちろん個人差はありますが、安田さんのように「発酵すれば大丈夫」という方は結構いらっしゃるんですよ。
対談している二人
久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家
仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。