人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第124回 人生のハンドルを取り戻す「自責思考」

最近の藤原さんのメルマガで面白いなと思ったのが、「困難が災難になるか試練になるかはあり方次第だ」という話で。

ええ。私自身も他責思考だった過去がありますし、今でも100パーセント自責かと言われたら、ふとした瞬間に他責がもたげてくることはある。だからこそ、一つの事象をどう受け止めるかにあり方が問われるんだろうなと。

なるほど。でも100パーセントの自責思考ってそもそも無理だと思うんですよね。後ろから誰かに刺されて「俺がこんなところを歩いてて悪かった」なんてなかなか思えませんから。ただ、そんな状況でも「ここに自分へのメッセージがあるんじゃないか」と考える人はいる。

そうなんです。例えば横から車に突っ込まれた時に、もし生きていたら相手に怒ることが得なのか、今からできる最善を尽くす方が得なのか。冷静に考えたら後者ですよね。だからこれは試練だと受け止めた方がいい。

なるほどなぁ。自責で考えていると、自分の身は自分で守る発想になりますからね。青信号だからって盲目的には渡りませんし、赤信号で待っているときも突っ込まれないように注意して立っている。でもスマホを見ながら信号も確認せず歩いている人もいますよね。

きっとそういう人に限って轢かれたら人のせいにするんでしょうね。「自分はやるべきことをやっていました、だから結果がうまくいかなかったのは私のせいではありません」という考え方で、自分の範囲を勝手に線引きしてしまう。

メディアが「氷河期世代は損をした」と煽るのもよくないと思うんですよね。私も世代的にはその中に入っているんですが、氷河期だったことをむしろラッキーだったと受け止められるかどうか。そこにもあり方が問われている気がします。

ええ。例えば3時間何かの仕事に取り組むとしましょう。同じ3時間を使うなら、楽な仕事より大変な仕事の方が自分は磨かれるわけで…。それは会社員でもフリーランスでも同じだと思います。そういう考え方ができたら仕事はどんどん面白くなっていく。

実際そういう面もあるでしょうね。同じ考え方が持てる人もいれば持てない人もいるし、頑張りたくても頑張れない人もいる。だからこそ恵まれている自分たちがもっと頑張るべきだと思っていて。頑張れない人の分も頑張ることが自分にとっても得だという感覚ですね。

9割ネガティブな人に9割ポジティブになれとは言いませんけどね。でも残りの1割を1.1とか1.2にするだけでも人生はかなり変わる気がするんですよ。ほんのちょっとだけポジティブに傾くだけで、見える景色が全然違ってくるんじゃないかと。

そう思います。だから私もスタッフに頑張ることを強要はしませんけど、本人が「ちょっとポジティブになりたいな」と自然に思えるような環境を整えていくことが、経営者としての自分のチャレンジだと思っていますね。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















