人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第128回 「吐く」から始まる自己対話の作法

藤原さんが石垣島や西表島に行って「自分を見つめる時間を作っている」とメルマガで仰っていたのが気になっていまして。

場所を変えるのは一つの要素ではあるんですが、それありきかというと少し違っていて。私の場合は毎日書くという営みがあるので、違う環境に行くと違うインプットが入ってくる。それが結果として自分を見つめる時間になっているんです。

ええ、まさに。元体育の先生が「呼吸」について、「吐くことを意識してください。吐ききったら必要な分だけ自然に入ってきます」と仰っていて。それを聞いたとき、私にとっての「書くこと」も同じだなと。多くの人はインプットが先だと思いがちですけど、呼吸と一緒で出すことが先なんです。

そうですね。ただ西表島のような場所に行くと、また違うものが入ってくるのが心地よくて。脳の違う部分が動き出す感覚というか。「自分ってこういう感性を持っていたんだ」と気づかされる。自分を見つめようと思って行くというより、結果としてそうなっている。

なるほどなぁ。私も時々石垣島に行って竹富島まで渡ったりするんですけどね。非日常に自分を置きたいという気持ちで行くのに、結局思考回路が仕事モードのままで動いてしまう。若い頃だったら何も考えずに一日中海を眺めていられたんでしょうけど。

それでいうと、私も仕事のことを完全にゼロにできているかというと、難しいと思います。でも石垣や西表の海辺ではパソコンを開かないので、情報量は自然と減る。もちろん仕事のことをふと考えたりもするけれど、それでも普段とは大きな差が出てくるので。

そこは好奇心の問題かもしれません(笑)。私は予定を一切入れず滞在場所だけ決めて行くんですけど、今回の西表なんかは車も借りずに徒歩で散策して、絶景のビーチを見つけたり、ゴールデンウィークなのに誰もいない場所を発見したりして。

へぇ。でも飛行機に何時間も乗るのは面倒くさくないですか。私も皆から「海外に行け」って言われるんですが、石垣に行くだけでも腰が重くて。海外に行っても多分同じだろうなと思ってしまう年寄りな自分がいるんです(笑)。

笑。面倒くさいと考えたら面倒くさいんですけど、移動時間は集中して読書ができるぞと切り替えると楽しくなるんです。あと海外の方がいい意味で脳にストレスがかかるんですよ。常識も違うし言葉も不自由なので、すべてが日常にない刺激になる。

日常のストレスは嫌だけど、非日常のストレスは脳にとっていい刺激になると。なるほどなぁ。結局、スケジュールを意識的にブロックして旅の時間を確保しているわけですよね。完全にオフにするんじゃなく、ボリュームを絞った状態で自分を見つめる時間を作る。

そうですね。ただ今はオンラインで仕事ができる時代なので、旅先のホテルやレンタルルームで打ち合わせ対応をすることもあります。絶対に仕事を入れないと決めていくわけでもなく、ゆるくやっている感じです。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

















