集客のハードル

会社を経営するとしても、会社から離れて生きていくとしても、決して逃れられないもの。それが集客という工程である。収益を得る流れの中で最も困難で最もお金がかかるフェーズといってもいい。低コスト・低エネルギーで集客が実現できればビジネスはもはや成功したと言っても過言ではないだろう。

逆に考えれば集客なきビジネスは成功とは言えない。どんなに優良な顧客と繋がっていてもそれは永遠ではないからだ。顧客を固定化するとしてもそれはこちらの意思でなくてはならない。選択肢のない固定化ではなく、選択した結果として顧客が固定化している状態。それは集客力によってもたらされる。

つまり事業を営んでいく限り集客は必須ということである。ではどうやって集客力を高めればいいのか。広告予算を拡大すべきか。営業力を強化すべきか。あるいはマーケティングのプロを雇うべきか。ここで考えなくてはならないのは集客の再設計である。集客を決して単体で考えないこと。

集客という工程は切り離せば切り離すほどお金とパワーがかかる。他の工程とセットにすることでその難易度は驚くほど下がる。イーロンマスクは営業部隊を無駄だと断言するが彼自身はスーパー営業マンだ。ビジョンや新サービスをメディアに熱く語ることで強烈な集客力を発揮している。

商品開発も採用活動も集客だと捉えなくてはならない。ワイキューブという会社は人気企業になることで集客力をアップしていた。多くの学生がワイキューブを志望することで人事担当者はそのノウハウを知りたくなる。また当時のクライアントであるウエディング会社はもっと直接的な集客をやっていた。

お洒落なウエディング会場で説明会を行い、細部へのこだわりを熱く語ることで学生たちを未来の顧客に変える。営業トークは聞きたくないが入社したい会社のビジョンやこだわりは熱心に聞いてくれる。選考で落ちた学生ですらファンになっていく。もちろんこれは最初から考え込まれた戦略である。

ライザップは成果コミットという商品で集客のハードルを下げた。チョコザップはライザップの知名度に「安くて手軽」という価値を組み合わせた。どんなに質の良い商品も作っただけでは集客にはつながらない。たくさんの応募者も戦略なしに未来の顧客にはならない。すべては集客設計にかかっている。
 

 

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