最低賃金と最低年収

最低賃金1,500円はいつ達成されるのだろうか。そんな時給では「とても商売できない」と主張する経営側。そんな時給では「とても生活できない」と主張する労働側。どちらの主張も正しいのだろう。だがどちらに向かうのか答えは見えている。この先も物価は上がり続けることが確実だからである。

物価は上がり続け、労働人口は減り続ける。簡単な算数だ。要は「いつまで待つのか」の判断に過ぎない。最低賃金1,500円は必ず達成される。もちろんここがゴールではない。円安を止めて経済成長を世界基準に戻すこと。そこを当面の目標とするなら物価上昇も賃金上昇も止めるわけにはいかない。

経営者は一刻も早く腹を括るべきだ。まず人を雇い続けるのかどうかを決める。雇い続けるなら賃金アップは必須だ。それは最低賃金レベルの話ではない。従業員平均年収1,000万円。ここは当然越えなくてはならない通過点になっていく。クリアできない会社はもう人を雇うべきではない。

日本で年収1,000万円を超える人の割合は4%に過ぎない。問題はこの4%が税収の半分を負担しているという事実である。残りの半分を96%の人が負担している。こんな歪な構造が続くはずがないのである。経営者は赤字社員を嫌がるが、自社がやっていることは赤字国民の量産なのである。

平均年収1,000万円でも黒字化できるビジネスを構築し黒字国民を増やしていく。これが人を雇う経営者に課せられた最低限のノルマである。もし豊かさを実感できるレベルの年収にしたいなら、目指すべきは1,500万円である。それは自分の生活を顧みれば明らかではないだろうか。

最低賃金1,500円を払えない会社が退場していくように、平均年収1,000万円を実現できない会社も退場していくだろう。デフレに慣れ過ぎている経営者には嘘のように思えるかもしれないが、世界基準で見れば至って普通である。他社が上げたら考えるという経営ではもはや未来は描けない。

今から3年、遅くても5年以内に平均年収を1,000万円以上にする。そこから逆算した商品作り、付加価値アップ、ブランド構築、マーケティング強化が不可欠だ。自分と家族の暮らしを犠牲にすることはできても、社員とその家族に犠牲を強いることはできない。稼げない会社からどんどん人が消えていく。
 

 

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