人間交換日記 134通目「名付けて+1作戦」大野

人間交換日記

「すべての人は、すごい可能性を秘めている」と信じる大野と、「多くの人は目的などなくただ存在しているだけ」と断ずる安田。人間の本質とは何か。人は何のために生きているのか。300文字限定の交換日記による言論バトル。


134通目/大野からの返信
「名付けて+1作戦」

わー、質問されてしまったー。これで回答次第で僕の底が見える訳ですねー。僕は仕草の専門家ではないですから、アドバイスというより僕ならどうするか?という前提でお話します。名付けて+1作戦。できることから取り組む。いきなり大声でウェーブに参加できなくても、無言でならできる。無言も無理なら、立つ事ができる。立つ事もタイミング的に気持ち的に無理なら、座ったままで手を挙げる事ならできる。手を挙げる事ができたら、また今度は+1。中腰で手を挙げる。ちなみに、泣いても免疫力は上がる。そして、作り笑いは違和感あります、個人的に。むしろ、世界中が真に平和になる時までは、ひきつった笑顔の方が個人的に好きです。

前回133通目/安田「どうしても出来ません」

大野さんへ

間違った質問に対する正しい答え。これは本当に恐ろしそうですね。戦争なんかもこうやって始まるんでしょうね。ところでカラダの使い方に関してですが、私はこれがとても苦手なのです。運動神経が悪いということもありますが、体、表情、声などで、感情を表すことがとても苦手です。たとえばスポーツ観戦でウエーブなどをやって、みんなで「ウオー!」と盛り上がることができません。だからコンサートにも行ったことがありません。ひとりの時ならできないこともないのですが、それでもかなりこわばってしまいます。笑顔は免疫力をアップさせるとか、私も知っているのです。でもできない。こういう私に何かアドバイスをいただけないでしょうか。

ー安田佳生より

 

前々回132通目/大野「文脈さえもシフトする力を持つ質問」

安田さんへ

神回答ってありますものね。一方で重要なのは、正しい答えを見つける事ではない。仰る通り、正しい問いを探す事が重要です。間違った問いに対する正しい答えほど、危険とは言えないまでも役に立たないものはない、とドラッカーも言っています。そして、文脈が決定的ですが、その文脈さえもシフトする力を持つ質問と同様に鍵となるのが、表情、声のトーンや高い低い、大小とハリ、声の方向。あるいは間の取り方。そしてテンポ。目線は勿論、仕草や身振り手振り、所謂非言語領域。一説にはカラダの使い方は感情のキーボード。例えば、鬱気味の人に焼肉の脂で口の周りをギトギトにしてもらって、スキップしてもらったらそりゃあ回復するでしょうね。

ー大野より

 

これまでのやり取り

交換日記をする二人



火曜日
安田佳生(やすだ よしお)

1965年生まれ、大阪府出身。
2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

●金曜日
大野栄一(おおの えいいち)
株式会社一番大切なこと 代表取締役
https://ichibantaisetsunakoto.com/
https://www.sugoikaigi.jp/coach/eiichiono/

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