【vol.263】2023年のHRトレンド(フレキシビリティ)

GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道


引き続き、人事・組織領域で「2023年のHRトレンド」についての記事を
Forbesから引っ張ってきています。

今週の記事はコレ
Top Ten HR Trends For The 2023 Workplace
2023の職場で見られる、HRのトレンドトップ10
(https://www.forbes.com/sites/jeannemeister/2023/01/10/top-ten-hr-trends-for-the-2023-workplace/?sh=6cdba04f5933)

トップ10のリストは下位の通りです。

1. Employee Well-Being Is A Human Imperative
2. Skills-Based Hiring Is On The Rise As Companies Recruit For Potential Rather Than Degrees
3. The Future Of Work Is Flexibility For All Employees
4. Hybrid Learning Will Force Companies To Re-Invent Their Brick-And-Mortar Corporate Academies
5. ESG Reporting Will Expand Beyond Compliance To Attract Talent
6. Human Skills Are The New Hard Skills For The Future Of Work
7. Hybrid Working Is Here to Stay and Success Starts With Defining It
8. The Future Of The Office Will Be To Bring The Off-Site Vibe On-Site
9. Humans And Bots Create A New Blended Workforce
10. HR Burnout Is A Crisis That Needs To Be Addressed

 

今週は「3.The Future Of Work Is Flexibility For All Employees」を読んでみます。

3.The Future Of Work Is Flexibility For All Employees
(仕事の未来は、すべての従業員へのフレキシビリティ)

Flexibility is the ability to choose one’s work schedule and it no longer means just working remotely. It can mean working four or even three days a week, while working longer hours each day.

フレキシビリティとは、自分の仕事のスケジュールを選択する能力のことで、もはやリモートワークだけを意味するものではありません。週4日、あるいは週3日、毎日長時間働くことを意味することもあるのです。

コロナ禍で、働き方の「Flexibility(柔軟性)」が高まったのは明らかですが、多くの場合「リモートワークが可能になった」ことが要因とされていますね。

今回のポイントは「働き方のFlexibility(柔軟性)はリモートワークだけの話ではないですよ」ということみたいです。

In an Executive Networks Global Research study of 1,301 workers, entitled The 2023 Future of Working and Learning Report, when we asked what matters most in terms of flexible work, more knowledge workers and frontline workers selected flexibility in when work gets done over flexibility in where work happens.

Executive Networks Global Researchが1,301人の労働者を対象に行った調査である「The 2023 Future of Working and Learning Report」において、「柔軟な働き方に関して何が最も重要か」を尋ねたところ、より多くの知識労働者と現場労働者が、仕事をする”場所”の柔軟性よりも、仕事をする”時期”の柔軟性を選択した。

労働者に対する調査結果を見ても、「働き方のFlexibility(柔軟性)においては、”場所の柔軟性”というよりも”時間の柔軟性”が重要だ」ということです。

一見会社側は「場所」の柔軟性に着目した施策や待遇に着目してしまいがちですが、もっと「時間」や「時期」や「タイミング」の柔軟性に着目してみると、効果的な施策が作れるのではないか?
ということでしょうね。

Flexibility in work schedules is also possible for frontline workers. For example, Chick-Fil-A allows workers the ability to work 13-14 hours on three consecutive days with full time pay, which has resulted in increased employee retention.

ワークスケジュールのフレキシビリティは、最前線で働く人々にも適用可能である。例えば、Chick-Fil-A社では、3日連続で13~14時間の勤務をフルタイムで行うこともできるなど、結果的に従業員の定着率を高めている。

ちなみに「時間」的な柔軟性は、必ずしも「パートタイム」とか「非正規」の従業員のためだけのものではなく、現場バリバリの人や、完全フルタイムの人などの、いわゆる「普通の頑張っているサラリーマン」にも適用可能であることが念押しされています。

短い時間を働く「柔軟性」があるのであれば、長い時間を働く「柔軟性」もあるでしょう。
短い日数で働く「柔軟性」があるのであれば、長い日数で働く「柔軟性」もあるでしょう。
そういう時代に入ってきた、ということでしょうね。

 

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「本コラムと、本業ビジネスとの関係」(著者・小出紘道より)

本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。

著者情報


小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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