♯155「クルーソー再び」

今週は!

4月に開校する小さなビジネス開業スクール『ブランドファーマーズスクール』で、コンセプトとネーミングづくりの講座を担当することになったので、アシスタントのF女史にお願いして、これまでの仕事の整理をしてもらった。

ボクが所属するブランドファーマーズインクが、法人を対象にした新事業・商品開発のお手伝いをするようになってから4年ほど。この間、パートナーの安田(佳生)さんと担当した案件は50案件を超えている。

ほぼすべての案件にネーミング開発があり、事業や商品から派生する職業名やウェブサイトのコンテンツ名などを入れると約70。ほかに個人名義でお引き受けした案件が20ほどあるので、この4年間で90ほどのネーミング案件を担当したことになる。案件数だけなら、おそらく日本一のネーミングライターということになるのではないだろうか。

もちろん、すべてのネーミングが素晴らしい効果や成果をもたらすことができたわけではない。うまく機能していないもの。残念ながらすでに使われなくなってしまったもの。なかにはお蔵入りしてしまったものもあるが、手掛けさせていただいたネーミングは自分の子どものようなもので、それぞれに思い入れがある。

ちなみに、最初の案件はこちらであった。

CREWSOは、日本語にすると「乗組員荘」である。コンセプトは、タグラインにも採用している就活生のためのシェアハウス。ここで就職前の時間を一緒に過ごす学生たちを、社会という大海原に出る船の乗組員にたとえ、当時クリエイターたちが集まるシェアハウスとして話題を集めていた「みどり荘」も意識して、考案したネーミングであった。

施設を企画・運営する株式会社ディーマン(本社:大阪市)の野口政隆社長が気に入ってくれ、すでに決まっていた建物のプランを一旦白紙に戻し、ネーミングとコンセプトに合わせた仕様にしてくれたことも印象深い。

そんなことも思い出し、久しぶりに検索したところ、なんとも立派に育ってくれていた。コロナ禍で事業の方が大変だと聞いていたので喜びはなおさら。初めての子どもは、いつまでたっても何かと気になるものである。

就職シェアハウスCREWSO:https://crewso.co.jp/

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