その139「野球で野次る人と、散歩に行きたい犬の気持ちがわかった話」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「野球で野次る人と、散歩に行きたい犬の気持ちがわかった話」

野球なんかで、選手のプレーや監督の采配に苦言を呈する人っていますよね。
野次ったり、一丁前に「こうすべきだ!」って言ってみたり。
こういうのも楽しみ方の一つなんでしょうが、実は僕、そういう人を冷めた目で見ていたんです。
だって、ずぶの素人の意見でしょう?
野球もやらない素人が偉そうにプロに物申しているんだ!?って。

ところが、そんな僕の考えを一転させる出来事が起こったんです。

趣味でやっている格闘技(空道)の選手が、ある日、僕に意見を求めてきたんです。
もちろん、本気でじゃないのはわかってますよ。
「なんかありますかね?」程度の軽い会話です。
でも、僕、自己承認が異常に高くて、女性と目があったくらいで「あれ?もしかして気に入られちゃったかな♪」って勘違いしちゃう気持ち悪いタイプなんです。
試合にもほとんど出たことがない僕に、本気で助言なんて求めていないのはわかっているのですが、妙に張り切っちゃってね。
結局、自分でもびっくりするくらい、すごい長いメッセージを送ってしまったんですよ!
前述で野球の例をあげましたが、そのずぶの素人と全く同じことやってしまったんです。
それどころか、選手に直接、助言を送りつけるんですから、更にたちが悪いですよね・・・

変に行動力があるコミュ障って、急発進したり、ブレーキが壊れたような動きをするんですよねぇ(汗)
そして、やった後に、「あれ、もしかして、これ微妙だったかな?」って振り返るんですよ。
ね、迷惑でしょ?w

でも、選手にメッセージ(助言)を書いているとき、僕はすごく幸せだったんです。
好きな格闘のことを考えて、素人ながらに真剣に作戦を練ったりしてね。
もともと分析とか好きなので、余計にね。
きっと、野球ファンの皆さんも、こんな気持だったんですね。

嘘でも、冗談でも頼られるって嬉しいもんですね。
とくに自分が尊敬する人、すごいって思っている人から頼られると、「散歩行くぞー」って言われた犬のごとく、尻尾振りまくって、クルクル回っちゃうくらいに嬉しいですね。
きっと、散歩行くときの犬も、こんな気持だったんですね。

という事はですよ、部下から尊敬されている上司の場合、少し弱みを見せて、部下を頼ると、ものすごい成果を出してくれる可能性ありますよね?

まぁ、部下に尊敬されていない僕には無理なマネジメントスタイルですけども・・・
一方、変に行動力があるコミュ障の上司って、部下も振り回されてすんごい迷惑でしょうね・・・なんか、ごめん。

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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