その143「いい大人相手にどうするべきか?」

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なぜこんなツマラナイものにこだわるのだろう。そういう「ちょっと変わった人」っていますよね。市川さんはまさにそういう人。でもそういう人が今の時代にはとても大事。なぜなら一見ビジネスになんの関係もなさそうな、絶対にお金にならなそうなものが、価値を生み出す時代だから。凝り固まった自分の頭をほぐすために、ぜひ一度(騙されたと思って)市川ワールドへ足を踏み入れてみてください。

「いい大人相手にどうするべきか?」

サウナ、皆さんお好きですか?
すぐに終わると思っていたサウナブームですが、結構続いていますよね。
「サウナ大好き」と公言する人もめっちゃくちゃ増えました。
宿泊先にサウナがあるかどうかを、まずチェックする方や、自宅や別荘にサウナを作った経営者もいました。
すごいですよね!
子供の頃から銭湯好きだった僕からすると、このブームは「何を今更!?」とも思うのですが、まさか湯船ではなくサウナが主役になるとは驚きでした。

ところで、サウナを利用して、その後にかけ湯も何もせずに水風呂にドボンと浸かる人ってどうです?
僕は絶対に一緒に仕事したくないです。
水風呂に入る前に、かけ湯やシャワーで汗を流してね、って注意書きもありますよね。
なのに、しない・・・
えぇ、わかりますよ、ドボンが一番気持ちいいんです!
そんなの全員知ってますし、やりたいんです。
その自分にしか矢印が向いていない具合がどうも苦手で、ドボンな方を見ると、「あぁ・・・やっぱ、この人、仕事できない顔してるわ」って思っちゃうんですよね。
まぁ、ピンク色の髪したやつに言われたくないでしょうけど・・・

僕、こういう人たちに、「ちゃんと汗を流してください!」って言えないんですよねぇ。
皆さん、言えます?
まぁ、僕はコミュ障だから、そもそも他人に話しかけることができないんですけどね・・・
ところが、僕の先輩で、しっかり注意する方がいらっしゃるんです。
すごいなって思いますよ。

こんな風に、“いい大人”相手に、注意するって逆にやりづらくないですか?
例えば、箸の持ち方がめちゃくちゃな人がいたとして、子ども相手になら「間違っているよ」って言えますけど、“いい大人”には言いづらい、みたいな。
仕事でも、“いい大人”に、「体調管理はしっかりとするように」とか、「期日は守って欲しい」とかって言いづらいですよね。
こちらが当たり前と思っていることほど、「こんな当たり前のことを、“いい大人”相手に、いちいち言わないといけないのか?」ってなりますからね。
確かに面倒臭いですが、なぜ、“いい大人”には言いづらいんでしょうかね?
歳も変わらない“いい大人”たちには、少なくとも「同世代としてこうあってほしい」というのがあって、がっかりしたくないんでしょうかね。
残念な同世代の方を見ると、必要以上にがっかりする感覚になりますよね。

さて、サウナブームに戻りますが・・・
プロダクトライフサイクルからすると、そろそろ終わるのかなぁ、と思っていたら、色んな工夫(イノベーション)が起こってその寿命が伸びていますよね。
例えば、サウナ人気に比例するように、こだわりの水風呂が増えてきたり。
昔はキンキンに冷えた15℃未満の水風呂、20℃弱の水風呂くらいしかありませんでしたけど。
現在は、一人用の水風呂や、ちょっとしたプールみたいな大きな水風呂、水深2メートルの水風呂、雪が降ってくる涼しい部屋なんかもあって驚きます。

ところで、(使える)大人のライフサイクルってどんなもんでしょうかね。
きっと、「“いい大人”のくせに」って言われたときには、その人の衰退に入っているわけでしょうか?
それとも、このキャズムを乗り越えた先に何かあるのでしょうか?
・・・サウナのあと、ビールを飲みながら考えてみます。(“いい大人”のくせに忘れると思う・・・)

 

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著者/市川 厚(いちかわ あつし)

株式会社ライオンハート 代表取締役会長
https://www.lionheart.co.jp/

LH&creatives Inc.(フィリピン法人) CEO
https://lionheart.asia/

<経歴>
三重県の陶芸家の家に生まれる。
(僕が継がなかったので、父の代で終焉を迎えることになる…)
大学時代、遅めの中二病を発症。経済学部に入ったのに、何を思ったか「ファッションデザイナーになるんや!」と思い立ち、大学を中退。アパレル企業に就職。
ところが、現実は甘くなく、全く使えない僕に業を煮やした社長から、「Webサイト作れないとクビだからな!」と言われ、泣く(T_T)パソコンの電源の付け方も知らなかったけど、気合でWebサイト制作を習得。しかし、実際のところは、言い訳ばかりで全く成長できず・・・怒られて、毎日泣く(T_T)そんな頃、「デザインにも色々ある」と改めて気づいて、広告業界へ転職、広告制作会社のデザイナーとしてのキャリアをスタート。
「今度は言い訳をしない!」と決めて仕事に没頭し、四六時中仕事していたら、黒目がめくれ上がってきて、眼科医から「失明するよ」と言われ、ビビる。2004年勤務先で出会った同僚や友人を誘って起業、有限会社ライオンハートを設立(現 株式会社ライオンハート)。ところが、創業メンバーとあっさり分裂、人間不信に。残ったメンバーと再スタート。
2014年、設立10周年を機に、創業メンバーで唯一残っていた人間を日本法人の社長にし、自身は会長になり動きやすい状態を創る。この頃からブランディングエージェンシーを名乗り始める。
2016年、フィリピン(マニラ)にITアウトソーシング企業(LH&creatives Inc.)を設立。設立準備期間から家族とともに移り住み、フィリピンで3年半を過ごす。
フィリピン人マネジメントを通して、猜疑心の塊になり、性悪説に変わる。
2019年6月、日本に帰国し、日本法人のマネジメントに復帰。社内コミュニケーションを充実させるために席替えしたり、誰も掃除しない椅子をきれいにしたり、「眠いときはしゃべった方が良いよねッ」ってスタッフに話しかけながら仕事をするなど、独自のインナー・ブランディングの理論を実験していたところ、会社の調子が上がった。そもそもブランディングってなんだ?と思っていたところに、BFIの安田さんと出会い、勝手にご縁を感じてコンサルを受けてみる。そしたら安田さんに誘われ、2020年、anote konoteに参加することに。

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