第15回 心と魂の存在する場所

この対談について

健康人生塾の塾長にしてホリスティックニュートリション(総括的栄養学)研究家の久保さんと、「健康とは何か」を深堀りしていく対談企画。「健康と不健康は何が違うのか」「人間は不健康では幸せになれないのか」など、様々な角度から「健康」を考えます。

第15回 心と魂の存在する場所

安田
「体だけじゃなく心も健康であるべき」というのは、今や共通認識になっていると思うんですが。そこで今回は「心」と「魂」についてお話していこうと思います。

久保
心と魂ですか。いいですね。
安田
ズバリ、久保さんはその2つを同じものだと捉えていらっしゃいますか? それとも別物ですか?

久保
そうですねぇ。「心」と「魂」は同じものではないと考えています。というのは……たとえばいま周りの風景が見えているのは、目から入ってくる情報を電気信号に変え、それを脳が解釈しているからですよね。
安田
ええ。耳や鼻なども同じですよね。

久保
私はそういった現象に対する反応を「心」だと考えているんです。感情、と言い換えてもいいかもしれない。
安田
なるほど。そういう意味では私も久保さんと近い考えなのかもしれませんが、心は「肉体に宿っている」のではないかと思っているんですよ。

久保
ああ! しっくりきますね。体がなくなったら、当然、五感や脳への電気信号もなくなりますからね。
安田
そうそう。つまり肉体が滅びたら、心も一緒に死んでしまうと。でも「魂」は違う。魂は肉体とは別のところにあって、肉体ができたときに乗り移ってくる、と。私はずっとそういう風に考えているんですよ。

久保
なるほど。そうすると、体が滅びたら一緒に心もなくなるけれど、魂はそれ以降も存在すると。
安田
ええ、私はそう思っています。さらに言わせていただくと、魂は人間にしかないとも思っているんですよね。

久保
ほぉ。というと、人間以外の動物には魂がない、と?
安田
動物にも肉体はあるので、心、つまり感情はあると思います。でも魂が乗り移っている生き物は人間だけなんじゃないか、というのが私の仮説です。

久保
そうなんですね。私はやっぱり、生き物すべてに魂があるのではないかと思いますが。
安田
そうですか、意見が割れましたね(笑)。

久保
笑。というのも、人間って生まれたときから差があるじゃないですか。体格差とか貧富の差、容姿の差、さらには五体満足かどうかも含めて、生まれた瞬間から差がある。
安田
そうですね。ある意味、理不尽ですよね。

久保
ですよね。で、その差はどうしてできるのかなあと考えたときに、やっぱり過去になにかがあったんだろうという結論に至ったんです。
安田
いわゆる輪廻ということですか。過去のカルマとかが現世に影響していると。

久保
ええ、もしかするとそうなのかなと。
安田
私も輪廻自体はありそうだとは思いますが、それでも人間は人間にしか生まれ変わらないと思っているんです。

久保
そうなんですね。じゃあたとえば虫の魂なんかが何度か生まれ変わってレベルを上げていって、やがて人間に生まれ変わる、ということはありえないと(笑)。
安田
私としてはないように思います。というか、より正確に言うなら「人間にも他の動物にも魂はあるが、種類がまったく違う」という感じがするんです。

久保
確かにそうかもしれませんね。人間って、他の動物と違いすぎている気がします。
安田
そうなんですよ。私は、人間以外の動物は、地球の中で完結していると思うんです。

久保
ほぉ。というと、人間は地球の外とつながっているんじゃないか、ということですか?
安田
ええ。だってね、1億数千万年も生きた恐竜だって、絶滅するまでに靴下1つ作れず、パンツすら履いていなかったわけで(笑)。一方人間は、たかが20万年の間に宇宙にロケットを飛ばし、原子力発電もしちゃっている。

久保
あまりにも違いますね(笑)。
安田
そうですよね。さらに言うと、文明が生まれて科学が発達し始めたのは、3000年ほど前のことです。つまり突如として人間が「なにか」に目覚めたわけですよ。それってきっと、外部からの影響があったとしか思えません。

久保
ははぁ、別の宇宙や別の次元からなにかしらの干渉があったかもしれない、ということですか。なるほどなるほど。
安田
だってもしも魂が共通で、何度も輪廻を繰り返しているんだとしたら、恐竜が文明を作れなかったのはおかしいじゃないかと思うんです。遺伝的な進化だとしたら、1億数千万年も時間があればある程度は進化してるはずで。

久保
確かに私も、「遺伝子的に進化して今のような人間になった」というのは無理がある気もしています。
安田
そうですよね。つまり私は、もしかすると人間の肉体を離れた魂というのは、地球の外ともつながっているんじゃないかと思っているんです。

久保
ははぁ、すごく面白い考え方ですね。
安田
そしてその魂たちは、実は大きく1つにくっついていて。それが分裂して人間の肉体に乗り移り、いろんなことを体験しているんじゃないか。こんなふうに思っているんですよ。

久保
なるほど。ちょっとスピリチュアル的な表現でいえば「ワンネス」というような、もともとは1つだったという考えなんですね。よくわかります。
安田
ええ、そう考えないといろんなことが辻褄が合わない気がしていて。だから私、肉体を離れた魂がどこにいくのか、自分が死んだらどうなるのか、結構楽しみなんですよね(笑)。

 


対談している二人

久保 光弘(くぼ みつひろ)
健康人生塾 塾長/ホリスティックニュートリション研究家

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仙台出身、神奈川大学卒。すかいらーくグループ藍屋入社後、ファンケルへ。約20年サプリメントの営業として勤務後、2013年独立し「健康人生塾」立ち上げ。食をテーマにした「健康人生アドバイザー」としての活動を開始。JHNA認定講師・JHNA認定ストレスニュートリショニスト。ら・べるびい予防医学研究所・ミネラル検査パートナー。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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