第213回 社長が来る日

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/社長が来る日

某大手さんにて、「部長研修」を実施させていただきましたが、研修終了後には「社長懇親会」なる意見交換の機会と宴席の場が。

よくある構成ではありますが、、

運営する人事部門の責任者さんから、、

・社長がいらっしゃるので「活発な意見交換」をしてくださいね
・ひとり「最低1つは質問」をしてくださいね
・今日の研修では経営幹部として今後の自社の方向性などについて「深い対話」をしましたよね
・質問は、経営に関することなど、視座を高めた「良質な内容」をお願いします
・くれぐれも失礼のないよう「レベルの低い質問」はしないでくださいね

などのアナウンスが部長研修の「閉講挨拶」で発せられておりました。

さらには、人事部門の部下たちには、

・机の並びを正して、部屋は「整理整頓」。掃除もしておいて!
・特に「社長の導線」は徹底してみておいて!
・そろそろ「到着30分前」なので、エントランスで待機しておいて!

などの指示も飛びます。。

こちらの会社さんでは、社長が見る景色は「普段の職場」とは異なるものなのではないでしょうかね。。

とは、講義をしてくださったパートナー講師のお言葉。

懇親会にも同席させていただきましたが、

高松の目には、研修中に自然体でざっくばらんな対話や熱弁をかわしていた部長たちの姿は見当たらず、、

「借りてきたネコちゃん」のようにも映りましたが、人事部門の責任者さんはご満悦なご様子。

色々な組織が存在することを噛み締めながら、地元に戻り馴染みの酒場で一人振り返りをしたのですが、

店内には、顔馴染みの店長さんと高松。

他には、6名のグループ客。

閉店時間が近づいてきたので帰り支度を始める高松。

すると、「キャンキャン!!」

足元に「可愛らしいトイプードルちゃん」が飛びつきます。

「ワンコLOVE」なぼくですので、驚きつつも嬉しい瞬間でしたが、そばに駆けつけた店長さんが、小声で

「すいません。。あのグループ、オーナーの奥さまたちで、、奥さま愛犬家なんですよ。。ごめんなさい、、」

そそくさと去る店長の背中に

「もう終わり?まだ大丈夫よね?」と、問いかける奥様。

「もちろんです!!!」と、返す店長。。

閉店間際で疲れ切った表情ではありましたが、最後の元気を振り絞った反応をなさっておりました。

「社長の存在」について考えさせられた1日でありましたとさ。

 

著者の他の記事を見る


 

高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

感想・著者への質問はこちらから