第174回 感謝の気持ちを持ち続けていると…

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第174回 感謝の気持ちを持ち続けていると…

安田

前回の対談で、中辻さんは「どんな人に対しても感謝の気持ちを持つようにしている」と仰っていました。私なんてすぐ感謝を忘れてしまうタイプなので、ぜひとも見習いたいなと(笑)。


中辻

そうなんですか(笑)。

安田

ええ。よく「喉元過ぎれば熱さ忘れる」って言いますけど、あれと同じです。物事がうまく進み出すと、すぐに感謝の気持ちを忘れちゃうんです。


中辻

でも人間誰しもそうなんやないですか? 私も自覚的にそういう意識を持とうとしているだけで、余裕がなくなるとどうしても感謝の気持ちがおろそかになってしまいますから。

安田

確かに心に余裕がないと、周りのことに目を向けづらくなりますからね。


中辻

そうなんですよ。最近、ありがたいことに会社の売上規模も年々上がっているんですが、それは私のキャパがどんどん詰まってきているってことでもあって。そうなると、感謝の気持ちを感じる時間もなくなってきてしまう。

安田

なるほどなぁ。ちなみにそういう自分を自覚したときはどうするんです?


中辻
そうですね。仕事が終わったタイミングで、その日1日を軽く振り返るようにはしてるかな。うちは社員さんたちが定時ピッタリで帰るので、その後に私一人の時間があるんですよ。
安田

へぇ。「1人反省会」みたいな感じですか?


中辻

そうですそうです。日中の自分の姿を思い返しながら「あの言い方ちょっとキツかったな」とか「受け答えが雑になってたな」とか「今日は余裕がなかったせいで指示が雑になってたな」とか反省しています。そうすると自然と「あぁもっと感謝しないとなあ」と思えるんですよ。

安田

なるほどなぁ。それは昔からそういう時間を作るようにされていたんですか?


中辻

いや、全然(笑)。『マメノキカンパニー』の経営を始めてからですね。

安田

そうなんですね。でも確か若い頃に印刷工場の責任者をされてませんでしたっけ? その時はどうだったんです?


中辻

もうね、今の私から見たら、ちょっと殴りたくなるくらい偉そうにしてましたよ(笑)。工場長になったことで自分がすごく偉くなったような気がしていたんですよ。だからちょっと仕事ができない人とか作業が遅い人とかにかなり厳しい言葉を使っちゃったりして。

安田

ほう。でもそれは「責任者」として必ずしも悪いことではないと思いますけど?


中辻

うーん、でも今から考えると、手が遅い人には別の工程をお願いするとか、メンバーがそれぞれ適材適所で輝ける場所を作るべきだったんだろうなと思うんです。…当時は「私はこれくらいのスピードでできるのに、なんで同じ人間なのにアナタはできないの?」「意気込みが足りないだけやないの?」とか思ってましたから。

安田

まあ20歳そこそこの若さだったら、自分基準で判断してしまうのもしょうがないとは思いますけどね(笑)。


中辻

そうですかねぇ。同じミスする人に「アホちゃう?」って思ってしまったり、今だったら完全にパワハラのような考え方をしていたなと反省しています。

安田

そうやって過去の自分の未熟さを素直に認められるのも、中辻さんの素晴らしいところだと思います。ちなみに「感謝の気持ち」で言ったら、過去の対談でも、中学校の担任過去の上司の方々に対しても、未だに感謝を伝えられているじゃないですか。そこが偉いなといつも思っていますよ。


中辻

ありがとうございます。でもね、私なんて中卒だし、漢字も全然書けないし、昔は小さな子どもを育てるシングルマザーだったんですよ? そんな私に「この会社で働いて輝いて欲しい」って手を差し伸べてくださった方々は、私にとっては神様以外の何者でもないわけです。そりゃずっと感謝の気持ちも持ち続けますよ〜!

安田

いや、それがすごいんですよ、本当に。私もその瞬間はそう思いますよ? でもすぐに忘れちゃう(笑)。


中辻

笑。ちょっと改まってお伝えしたいんですが、ペイント王の面接の時久保さんや安田さんに出会えてなければ、今の私はなかったわけで。それがこれだけ長い期間一緒にお仕事をさせてもらえているので、お2人も私にとっては神様なんです!

安田

ありがとうございます。でも逆も言えますよ。中辻さんを面接した時に、私は久保さんに「もう2度とこんなレベルの方は面接に来ませんよ。この出会いは久保さんが今まで現場で頑張ってきたから、きっと神様からの贈り物なんですよ」って言ったんですから。久保さんも、ちゃんと中辻さんに感謝していればいいんですけど…(笑)。


中辻

久保さんから直接感謝の言葉は言われてないですけど(笑)、ちゃんと伝わってます。私のことを必要としてくれているんだなあと思えているので、私と久保さんの間にはしっかりとした信頼関係が築けていると思います!

安田

いやぁ、今日も素晴らしいお話をありがとうございました!

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

Twitter

1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

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