其の七十参 そばってなに?

イノベーションカードが知らせる

本日の斬り口:その人になりきってみる
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そば。って
蕎麦じゃなくて

側(そば)
傍(そば)

と、わけわからんものを
斬る流れに
のまれたでござる。

そのうえ、
イノベーションカードは

その人になりきってみる

か。2021年、
パンダ侍コラム、
すでに難易度が
高まっているでござるね。

こういうときは
行きつけの店の
暖簾をくぐる感じで
思考に入っていくでござる。

そもそも、

側(そば)
傍(そば)

と書いたのは、
たまたま
漢字入力変換で
候補が出たから。

たまたまの波に
乗るのが
拙者の生き方。

たまたまに
乗せられて、
調べてみると、

側(そば)

の方は
セットがある。
たとえば、
家でいうと

北側の部屋

にはその反対の

南側の部屋

という意識が
存在している。
たとえ、部屋自体が
物質的に時空間的に
存在していなくても

北側

といったとき、

南側

が自動的に
反対側がセットとして
脳内に浮上する。

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大人な会話で

あちら側がよろしければ

には

こちら側はよろしいですよ

がセットになっている。
反対側同士の
2つのものが
セットになることが

側(そば)

に含まれている。

もうひとつ、
漢字入力変換で
出てきた

傍(そば)

はどうだろう。
これはワキとも読む。

能楽の世界では、

シテ方
ワキ方

という
舞台をつくるうえでの
役割がある。

シテ方

とは、物語の
主人公的な役回りで
能面をつける。

ワキ方

は能面はつけない。
ワキ方の役割は
とても大切で、
舞台にも最初に
登場する。

ワキ方は
観客を能のもつ
夢幻世界に引き込む

水先案内人

であり、
シテ方と受け答えして
物語を展開する

進行役

であり、
シテ方が舞うときは
舞台の隅にじっとして、
舞台の

支え役

であり、
能の物語を
最後に閉じていく

締め役

でもある。

ーーーー
能楽の世界では、

シテ方

という主人公が
舞台でその力を
発揮するには

ワキ方

の存在が必要なのだ。
これは

側(そば)

のときのような
反対側の、
セットではない。

主となるものが
主としてあるために
必須の臨機応変な
動的存在。

傍(そば)

がなければ、

主はない

し、物語も
展開しない。

ーーーー
何年前だったろう。
TED(テッド)という
プレゼントークの
映像の一つで、

2人目の価値

を示すものがあった。

人が集まっている場所で
1人がいきなり、
踊り始める。

しばらく、
1人だけで
踊っている。
みんなは遠目に見ているだけ。

しばらくして、
2人目が飛び込んで
1人目と一緒に
ジャンプしたり
はしゃぎはじめる。

と、2人目が
周囲に

カモンカモン

って感じで
ジャスチャーしながら
ジャンプしてると
3人目が飛び込んで

ここからは、
ドドドドって感じで
周囲の人が
集まりだす。

という映像だ。

ムーブメントが
どのように起こるか

とテーマで

1人目は、
はじめるという点で
素晴らしいのですが、

2人目の登場が
集団を巻き込んで
いくのです。

というような
感じの話だったかと思う。

これが

側(そば)

ではなく

傍(そば)

なのでござる。

ーーーー
ってことで
そば、にいろいろあるが、単なるポジションのことではない。

そばとは

場所ではなく、働きのこと

でござる。

拙者、蕎麦もうどんも好きでござるよ。

 


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野裕子

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

ツクリビト株式会社 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)一般社団法人ビーイング・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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