第150回「絵文字で世界をつなぐ小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「絵文字で世界をつなぐ小さなブルーオーシャン」


「誰もが理解できるもの。それが『絵文字』」

 

先日、出張で
大阪に行ったのですが、
たくさんの外国の方が、
旅行に来ていました。
そう言えば、
今年の初詣で行った
浅草寺でも、
日本語以外の言葉が
飛び交っていました。

新型コロナが
まだまだ猛威を奮っている
現状ですが、
少しずつ海外との
結びつきが戻りつつ
ありますね。

外国の方が日本に来る、
日本人が外国旅行に行く、
その際に一番壁になるのは
「言葉の壁」です。
この「言葉で伝える」限界
を解消した会社があります。

株式会社フードピクト

絵文字で食材表示を
伝える「ピクトグラム」
の利用ライセンスと
研修コンサルティング
といった表示運用サポート
の提供によるビジネスを
展開している企業です。

ひょうご産業活性化センター」サイトからの画像

代表の菊池信孝氏は
大学在学中、
ボランティア活動を通じ、
留学や仕事で日本にやってきた
外国人と接する中、
外国人がどのように
日本で過ごしているのかを
疑問に感じ、
学内の様々な国籍の学生へ
聞き込み調査を実施する。
調査の結果、
日本で生活する外国人は、
宗教上の理由から、
外食は当然のこと買い物でも
制限されてしまうなど、
様々な努力や苦労を
していることが分かった
と言います。

試行錯誤の結果、
絵文字で伝える
「ピクトグラム」だった
といいます。

当時は
まだ存在しなかった
食材表示の「ピクトグラム」
の開発に向け、
2005年、大学卒業と同時に
NPO法人を設立。

現在、空港、ホテル、飲食店を
中心に約1500店以上が利用
していると言います。

日本へ来る外国の方は、
今後も増えていくことでしょう。
グローバル化はもっと加速
していくと思われます。

日本ではグローバル化と言うと、
単純に言語、特に英語の習得を
目指そうとします。
言語の習得が間違いとは
言いませんが、
限界はあります。

ちょっと視点を変え、
限界という課題を
解決できれば、
唯一無二のビジネスに
なるという
小さなブルーオーシャン
でした。

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株式会社フードピクト
兵庫県神戸市中央区
https://www.foodpict.com/
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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